こんなにも壮大なだじゃれが今まであったでしょうか。
10月12日(日)足立市場で開催された、野村誠　千住だじゃれ音楽祭「千住の1010人」に行ってきました！

「千住だじゃれ音楽祭」は、「東京アートポイント計画」のプロジェクト「アートアクセスあだち 音まち千住の縁」のひとつで、音楽家の野村誠さんを中心に展開している、地域の人たちが気軽にだじゃれを言い合い、そこから音楽を生み出し、市民と共に作り上げる音楽プロジェクト。発足当初からの夢が「千住の1010人」。発足から3年、満を持しての開催となりました。子供から大人、はたまた犬、アジアの音楽家からたまたま聴きに来た人、打楽器・管楽器・伝統楽器・創作楽器から縄跳びまで、あらゆるものが楽器となって、1010人で音楽を奏でます。

会場は、東京・北千住にある魚市場「足立市場」。普段は競りの声が飛び交うこの場所に、この日は音楽が響きわたります。晴れ間の広がる日曜の昼過ぎ、楽器を持った人々が続々と市場に集合します。

広い会場内には、アジアンな食べ物や地元料理が楽しめる「屋台ゾーン」、東京メトロの制服を着て写真を撮れるコーナーや、よく飛ぶ紙飛行機を作れる屋台やこどもワークショップもある「千住ゾーン」なども用意され、演奏会を盛り上げます。

会場のあちらこちらに、だじゃれ。

午後3時過ぎ、いよいよ音楽祭のはじまりはじまり～！

♪ 1曲目「踊れ！ベートーヴェン」(作曲：野村誠)
出演：野村誠（トイピアノ、鍵盤ハーモニカ）、東京藝術大学ジャワガムランクラブTitik Suara（ジャワガムラン）、TASKE（歌）ほか

インドネシアの伝統楽器・ガムランの静かな音色で、壮大な音楽祭の幕が開きます。ガムランの独特なリズムに、三味線、箏などの邦楽器が絡みあい、だじゃれが重ねられ、魂の叫びのような歌がのり、謎の掛け声合唱で厚みが増し、曲を盛大に盛り上げます。

♪ 2曲目 「SUPER-FISHERMAN」 (作曲：アナン・ナルコン)
出演：倉品淳子（朗読）、コーファイ（ピパット、舞踊）、神田外語大学タイ音楽愛好会（ピパット）、水内貴英（人形制作）ほか

市場が野外劇場に早変わり！魚市場からインスパイアされたストーリーによって紡がれる愉快な音楽劇。倉品淳子さんの朗読、様々な楽器、舞踊、掛け声が入り混じり、今まで体験したことのない、音の大海原が浮かぶような音楽が広がります。

会場の様々な場所から巨大なパペットを従え、即興音楽を奏でながらパレード。

俳優・倉品淳子さんによる朗読と、朗読にあわせて各パートの演奏が行われていきます。

♪ 3曲目 「Senju 2014」 (作曲：メメット・チャイルル・スラマット)
出演：ガンサデワ（民族楽器など）、松澤佑紗（箏）、上遠野文音（箏）、小川実加子（小鼓）ほか

ガムラン、ジャンベ、紙ドラムなど、様々な打楽器音混ざり合うアジアな1曲。重厚な打楽器オーケストラに、鍵盤ハーモニカや箏の即興演奏も加わり、インドネシアと日本の文化が融合！

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♪ 4曲目　「千住の1010人」 (作曲：野村誠)
出演：野村誠（指揮）、アナン・ナルコン（指揮）、メメット・チャイルル・スラマット（指揮）、池田邦太郎（紙飛行機）ほか1006人

この日のラストを飾るのはこの曲「千住の1010人」。だじゃれと音楽の融合を試みてきた野村誠さんが、この大アンサンブルの為に作った渾身の新作です。だじゃれが織り交ぜられた様々なパートからなる楽曲で、思いもよらぬアイディアとだじゃれ満載の1曲。この日この場所に集まった人たちが何らかの形で音楽を奏で、1010人の内の1人になりました。

ちくわ笛で参加する駅員さん。

フライパンチーム

みんなが集まって、この瞬間にしか現れない壮大なオーケストラが完成します。

千住の1010人による演奏会は、盛大な拍手で幕を閉じました。だじゃれとアジアと音楽とその他色々が融合してどうなることやら！と思いましたが、何が起こるか分からない即興の面白さや楽しさ、そして音楽とみんなの底知れぬパワーを存分に体感した1日となりました。巨大アンサンブル、次があるなら演奏者になることをオススメします！

< イベント概要 >
野村誠 千住だじゃれ音楽祭 「千住の1010人」
2014年10月12日[日] 15:00〜17: 00
東京都中央卸売市場 足立市場［足立区千住橋戸町50］
入場無料
出演：野村誠、アナン・ナルコン、メメット・チャイルル・スラマット、ほか1007人
http://aaa-senju.com/nomura