アーツカウンシル東京が主催・共催するイベント情報

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イミグレーション・ミュージアム・東京 不思議な出会い

ジャンル:
  • 美術・映像 ,
  • アートプロジェクト ,
  • 展覧会・上映会 ,
  • 講座・シンポジウム ,
  • ワークショップ・体験 ,
  • その他

日本に暮らす外国人の生活に根ざした異文化を紹介・共有するプロジェクト「イミグレーション・ミュージアム・東京(「IMM」)」。今年度は足立区千住を舞台に、公募による参加メンバーとともに展開しています。

開催概要

「国の匂い」について考えたことはありますか? 日本の匂いってどんな匂いでしょうか? ある韓国の留学生は、それを「畳」だと言います。さまざまなイメージの背景には、その人なりのエピソードがあります。そんな個人個人の経験から得た物語から、市民たちが作品をつくるイミグレーション・ミュージアム・東京。今回参加する人々は、大学生、会社員、ダンサーなど顔ぶれも多様。東京に暮らす外国人へのリサーチとミーティングを何度も行い、写真、映像など、作品の形態を模索中です。参加者それぞれが持つさまざまな経験が、外国人との交流によって新しい価値観の発見へとつながります。

会期:2月15日(土)~23日(日)13:00~19:00
会場:日の出町団地スタジオ[足立区日ノ出町27 日の出町団地1号棟103]※北千住駅(東口)から徒歩約 5分
料金:無料

作品概要(予定)

上本竜平+カタノワ カテリナ:
《私の<アイ>ランド》(My “Eye” Land)
東京近郊の新興住宅地のワンルームで暮らしている外国人女性の日常をうつした写真と「つぶやき」を、子どものころから暮らした自分の国を思いだす「音」とあわせて展示します。彼女が「自分がここで暮らしていた」ということを、将来どう語るのか、思いをめぐらせてみてください。

井出友実+鶴巻俊治+伴 優香子:
《プルースト現象@東京》(L’ effet Proust de Tokyo)
ある外国人が「宇多田ヒカルの音楽を聞くと『たたみ』の匂いを思い出す」と語ったことから始まった作品です。今まで嗅いだことのない匂いと新しい体験は脳の中で直接むすびつき、異国で暮らすときの違和感として表現されます。不思議な嗅覚の体験を紹介します。

岡野勇仁+佐藤友梨+宮本一行:
《スカイ・イアー》(Sky ear)
作品のテーマは「空耳」。私たちは、元来の意味である「存在しない音や声が聞こえるような気がすること」ではなく、「知らない言語のある言葉やフレーズが知っている言語のように聞こえること」と読み替え、身近な海外出身の方から空耳を集めました。作品では「母国語と似ている発音で意味の異なる、あるいは発音も意味も似ている日本語」にまつわるエピソードを映像化し紹介します。思わずくすっと笑ってしまうような「空耳」をどうぞお楽しみください。

[設営協力:村井啓哲]

ギャラリー・トーク

日時:2月17日(月)18:30~19:30
料 金:無料(要申込・出入自由)
定員:15名
ゲスト:大橋史恵、牧野冬生(早稲田大学大学院アジア太平洋研究科 助教)
聞き手:岩井成昭(美術家/イミグレーション・ミュージアム・東京 主宰)

地域でつながるローカルとグローバル

東京に住む外国人は日々何を思い暮らしているのでしょうか? ステレオタイプや一方通行の国際交流ではなく、私たちの日常(=ローカル)と地続きである外国人の生活の中で起きている変化(=グローバル)を学ぶことができれば、彼らと私たち双方の世界観を広げることができるはずです。イミグレーション・ミュージアム・東京の実践は、外国の方々の生活に見られる小さな違和感やおどろき、そして適応への知恵や工夫を知ることから、それぞれ異なる文化背景への共感を育みます。(岩井成昭)

企画・監修

岩井 成昭(美術家/イミグレーション・ミュージアム・主宰)
1990年より国内および欧州、豪州、東南アジアの特定コミュニティの調査をもとに、映像、音響、テキストなどを複合的に使用した視覚表現を展開。近年はあらゆる世代を対象にしたワークショップや、多文化研究活動を並行して実施している。

お問い合わせ

「アートアクセスあだち 音まち千住の縁」事務局
Tel: 03-6806-1740(13~18時[火曜、木曜除く])
Mail: info@aaa-senju.com

主催:東京都、東京文化発信プロジェクト室(公益財団法人東京都歴史文化財団)、東京藝術大学音楽学部、特定非営利活動法人やるネ、足立区

開催場所

日の出町団地スタジオ