アーツカウンシル東京の事業

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『東京現音計画 コンサート、アーカイブ』
―――〈ミュージシャン、クリティック、コンポーザー〉の3つの視点によるコンサート企画とレパートリー・データベース(映像)の公開プロジェクト

東京芸術文化創造発信助成【長期助成プログラム】活動報告会 第13回

アーツカウンシル東京の東京芸術文化創造発信助成【長期助成】では、長期的な視点と計画をもつプロジェクトを2年間または3年間、継続的に助成しています。この度、助成対象活動報告会の第13回として、平成28(2016)年度から2年間の助成対象となった現代音楽アンサンブル「東京現音計画」の活動をご紹介します。

助成対象事業の概要

東京現音計画による長期助成プロジェクトの実施内容
本助成対象事業では、2年間で3種のコンサートを開催しました。その一つ目として、気鋭の批評家/学者に選曲を託す新シリーズ「クリティックズセレクション」を開始し、音楽学の沼野雄司氏にプログラミングを委嘱。『政治と音楽』をテーマに、「社会との関係を検討する中で、あるいは社会とのさまざまな摩擦を経験する中で、音楽という行為の根源を問う作品(沼野氏)」を抽出したプログラムです。
二つ目は東京現音計画メンバーによる「ミュージシャンズセレクション」。チューバの橋本晋哉がプログラミングを担当し、零奏(エレクトロニクスによる再生演奏)から五重奏まで、チューバという楽器の可能性に焦点を当てました。
三つ目はシリーズ「コンポーザーズセレクション」で、プログラム監修として、日本を代表する作曲家、近藤譲氏を迎え、シリーズのひとつの到達点をめざしました。
また、アンサンブル結成以来撮りためてきた公演記録映像を編集、アーカイブ化して、上演自体がめずらしい作品の記録を残し、世界からの参照に応えていくとともに、サクソフォン、チューバ、打楽器、ピアノ、エレクトロニクスという世界的にも稀な編成のアンサンブルならではの委嘱作品を、世界へ向けて持続的に発信しています。

(1)2016年7月14日 東京現音計画#07~クリティックズセレクション1:沼野雄司
(2)2016年12月19日 東京現音計画#08~ミュージシャンズセレクション3:橋本晋哉
(3)2018年1月31日 東京現音計画#09~コンポーザーズセレクション4:近藤譲
(4)助成期間中順次 レパートリー・データベースの公開:2012年のアンサンブル結成以来、2016 年までの舞台記録映像から31作品を団体ウェブサイトで公開(現在も公開継続中)。

東京現音計画 Tokyo Gen’On Project
現代音楽の第一線で活動する演奏家によるアンサンブルとして2012年に結成。日本初演曲を中心としたプログラム、ユニークな編成の委嘱、若手演奏家/作曲家/スタッフへのワークショップなど演奏家サイドから新たな視点を提案していく。現在のメンバーは有馬純寿(エレクトロニクス)、大石将紀(サクソフォン)、神田佳子(打楽器)、黒田亜樹(ピアノ)、橋本晋哉(チューバ)の5名。第13回(2013年度)佐治敬三賞受賞。

プログラム内容(予定)

長期助成プログラム及び対象活動の紹介
【第1部】
◎本助成対象活動を実施するに至った背景と企画で意図したこと
◎事業の実施内容、そして考えたこと
【第2部】
◎結成10年を迎える東京現音計画にとって、本助成対象活動がもつ意味とは?
◎「企画」「実践」「発信」における“東京現音計画的”ケイカクとは?―多視点の織り込み方、個と共同、拡張性と縮充性―
◎東京現音計画のこれからの計画

登壇者[報告者](予定)
有馬純寿(東京現音計画メンバー、エレクトロニクス)
黒田亜樹(東京現音計画メンバー、ピアノ)
橋本晋哉(東京現音計画メンバー、チューバ)

司会進行
玉虫美香子(アーツカウンシル東京 企画助成課長)


登壇者[報告者]プロフィール
 
写真:松蔭浩之
有馬純寿(エレクトロニクス)
エレクトロニクスやコンピュータを用いた音響表現を中心に、現代音楽、即興演奏などジャンルを横断する活動を展開。国内外の主要な現代音楽祭に参加し、数多くの演奏会で音響技術や演奏を手がけ高い評価を得ている。芸術選奨文部科学大臣新人賞。東京シンフォニエッタ、東京現音計画のメンバーとして、また秋吉台国際芸術村「ペルセポリス」ソリストとしてサントリー芸術財団佐治敬三賞受賞。帝塚山学院大学リベラルアーツ学科准教授、東京音楽大学特任准教授、京都市立芸術大学非常勤講師。

写真:松蔭浩之
黒田亜樹(ピアノ)
東京芸術大学卒業、伊ペスカーラ音楽院高等課程を最高位修了。フランス音楽コンクール第1位。ジローナ20世紀音楽コンクール現代作品特別賞。現代音楽演奏コンクール優勝、朝日現代音楽賞。 ビクター『タンゴ2000』『タルカス&展覧会の絵』、伊LIMENレーベル『ブルグミュラーエチュード全曲集』DVDなど録音多数。サルデーニャのSpazio Musica現代音楽祭、シチリアのエトネ音楽祭などイタリアを中心に活動。作曲家の指名により録音した『Piano Collections FINAL FANTASY』等によっても親しまれている。2014年『火の鳥〜20世紀ピアノ編曲集』を伊オドラデクよりリリース、英BBC ミュージックマガジンにて五つ星、レコード芸術誌にて特選盤。
http://www.kuroaki.net/

写真:松蔭浩之
橋本晋哉(チューバ)
チューバ、セルパン(16世紀フランス由来の古楽器)奏者。サントリー芸術財団サマーフェスティバル(2008、2010)、コンポージアム(2009)、ヒロシマハッピーニューイヤー(2015)、「秋吉台の夏」現代音楽セミナー、東京オペラシティ文化財団「B→C」、NHK-FM「名曲リサイタル」などにソリストとして出演。洗足学園音楽大学講師。「東京現音計画」「低音デュオ」「東京セルパン・トリオ」のユニットで活動。
http://shinyahashimoto.net/

料金

無料(事前申込制)

申込方法

Eメール( forum-grant@artscouncil-tokyo.jp )に、ご氏名/ご所属・職業/当日連絡可能な電話番号/Eメールアドレス/手話通訳の要否、以上を明記の上、件名を「長期助成報告会申込」としてお申込みください。

申込締切
2022年2月16日(水)正午まで

※手話通訳をご希望の方は、2月7日(月)17:00までにお申し込みください。
※お寄せいただいた個人情報は厳重に保管し、本報告会に関わるご案内のみに使用いたします。
※内容が変更になる場合があります。予めご了承ください。

お問い合わせ

アーツカウンシル東京 企画室 企画助成課
TEL:03-6256-8431(10:00~18:00 土日祝日を除く)
E-mail:forum-grant@artscouncil-tokyo.jp

開催場所

オンライン(Zoomウェビナー)

チラシ

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主催
公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京

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