ライブラリー

アーツカウンシル東京ブログ

アーツカウンシル東京のスタッフや外部ライターなど様々な視点から、多様な事業を展開しているアーツカウンシル東京の姿をお届けします。

ACT取材ノート

東京都内各所でアーツカウンシル東京が展開する美術、音楽、演劇、伝統文化、地域アートプロジェクトなど様々なプログラムを外部ライターが取材し、現場の様子をお届けする取材日記です。

2017/09/08

主役は子供たち。アーティストとつくりあげる舞台作品【ワークショップ編】

2017年8月、「パフォーマンスキッズ・トーキョー」のワークショップが行われました。
パフォーマンスキッズ・トーキョーとは、プロのアーティストと子供たちが10日間程度のワークショップを通して一緒にオリジナル舞台作品をつくり上げ、最後に発表公演を行うプロジェクト。2017年度は5つの文化施設、14校の小・中学校、3つの児童養護施設で行われています。
そのなかで今回は、練馬区にあるIMAホールでのワークショップに潜入! 初日と、発表前日の8日目の様子をお伝えします。

8月7日(月):ワークショップ1日目

一緒に体を動かして、あっという間に仲良しに

20170807_pkt_dsc1266

今回参加したのは、小学3〜6年生の39名の子供たち。本番と同じIMAホールで行われたワークショップは、構成・振付を務める伊藤千枝さん(振付家、演出家、ダンサー。「珍しいキノコ舞踊団」主宰)の自己紹介から始まりました。みんなまだ、少し緊張気味の様子です。

20170807_pkt_dsc1280

20170807_pkt_dsc1296

舞台作品は、伊藤さんと子供たちが意見を出し合ってつくります。この時点であったのは、「ナルのね物語」というタイトルと、「子供たちが色んなものに変身して、どんどん面白いことが起こっていく」というアイデアのみ。
作品づくりのヒントを探っていくために、伊藤さんは子供たちに、変身したいものを聞きます。すると「猫」「レッサーパンダ」「まぐろ」「車」「ランドセル」「きのこ」など子供たちからは次から次へとアイデアが挙がります。競うように手を挙げ、早くもワクワクした表情に変わってきました。

20170807_pkt_dsc1325

ここで、体を動かしてみることに。みんなで円になり、前にいる人の背中をさすると、そこここから笑い声が上がります。今回参加した子供たちはほとんどが初対面同士。触れ合うことで距離が縮まっていきます。

20170807_pkt_dsc1373

グループに分かれ、体を使ってつくった「トンネル」をメンバーがひとりずつ通り抜けるゲーム。トンネルの形はそれぞれとても個性的で、子供たちの発想力があふれていました。

20170807_pkt_dsc1393

20170807_pkt_dsc1409

舞台でやりたいことをみんなで話し合います。「楽器をつくりたい」「歌を歌いたい」などの意見が出され、伊藤さんが歌いたい歌を聞くとみんなからさまざまな曲名が挙がりました。自然と合唱が起こっては消え、また歌い出す子供たち。伊藤さんが曲名をメモしようとするとみんなが群がり、「書けないからもうちょっと離れて!(笑)」と笑うひと幕もありました。

20170807_pkt_dsc1435

最後は、ワークショップの最初に聞いたみんなが「なりたいもの」を体で表現。「ランドセル」や「木」など一見難しいものも、見事に表現していました。

20170807_pkt_dsc1471

こうして初日のワークショップが終了。2時間という短い時間でしたが、すぐに打ち解け合い笑顔になっていく、子供たちの表情の変化が印象的でした。

8月18日(金):ワークショップ8日目(発表前日)

本番目前! 通しリハーサルで細部をつめる

発表公演の前日に行われたワークショップ8日目。衣装に身を包み、「本番通りにいこう!」「楽しくやろう!」と本番に向けて気持ちを高めます。

20170818_pkt_dsc1717

20170818_pkt_dsc1737

まずはいくつかあるダンスパートの練習からスタート。みんなでアイデアを出し合い、考えた振り付けがあちこちに盛り込まれています。

20170818_pkt_dsc1824

急遽、数名の子供たちがダンスパートで客席の通路にも出ることに。立候補した子供たちが生き生きと踊ります。

20170818_pkt_dsc2113

みんなでトンネルをつくり、くぐり抜けるシーン。ワークショップ初日に行ったゲームが、演出にも取り入れられました。協力して頑張る子供たちの表情は頼もしく、ワークショップを重ねるうちにすっかり「仲間」になったようです。

20170818_pkt_dsc1998

ナレーション役も立候補制で決めます。積極的に手を挙げ、振り分けを話し合う子供たち。伊藤さんと子供たちとの間には「先生と生徒」ではなくフラットな関係が築かれていて、一緒に作品を仕上げていきます。

20170818_pkt_dsc2085

この日のまとめとして、初めての通し稽古を行いました。流れを確認し、不安があるところは「もう1回やろう!」と入念に繰り返します。
本番はいよいよ明日。いったいどんな作品になったのでしょうか。期待が高まります。

次回は、発表公演の様子をレポートします。どうぞお楽しみに!


パフォーマンスキッズ・トーキョー
IMAホール(練馬区光が丘)「ナルのね物語」

  • 日程:2017年8月7日(月)、8日(火)、9日(水)、12日(土)、13日(日)、14日(月)、17日(木)、18日(金)
  • 発表:2017年8月19日(土)
  • 会場:IMAホール(練馬区光が丘)
  • アーティスト:伊藤千枝(振付家・演出家・ダンサー・珍しいキノコ舞踊団主宰)
  • 主催:アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)、特定非営利活動法人 芸術家と子どもたち
  • 共催:IMAホール
  • 助成・協力:東京都
  • 「パフォーマンスキッズ・トーキョー」事業ページ:https://www.artscouncil-tokyo.jp/ja/what-we-do/creation/festivals/performance-kids-tokyo/18065/

撮影:鈴木穣蔵
取材・文:平林理奈

最近の更新記事

月別アーカイブ

2017
2016
2015
2014
2013
2012