ライブラリー

アーツカウンシル東京ブログ

アーツカウンシル東京のスタッフや外部ライターなど様々な視点から、多様な事業を展開しているアーツカウンシル東京の姿をお届けします。

ACT取材ノート

東京都内各所でアーツカウンシル東京が展開する美術、音楽、演劇、伝統文化、地域アートプロジェクトなど様々なプログラムを外部ライターが取材し、現場の様子をお届けする取材日記です。

2017/11/16

子供から大人まで、みんなが一緒に音で遊ぶ「アンサンブルズ東京」【ワークショップ編】

「アンサンブルズ東京」は、NHK朝の連続ドラマ「あまちゃん」の音楽などで知られる音楽家・大友良英さんのディレクションのもと、みんなでつくり上げる音楽フェスティバル。一般の方がアーティストたちによる事前ワークショップに参加し、一緒に本番のステージに立つんです。

3年目となる今年は4組のアーティストが参加し、それぞれ1〜2日間の個性的なワークショップが行われました。

  • 大友良英スペシャルビッグバンド「楽器何でもビッグバンドワークショップ」
  • UA + 稲葉俊郎「ボイス・ワークショップ〜声をだす、声をきく〜」
  • 坂本美雨とCANTUS「声を楽器にしてみよう!ワークショップ」
  • 芳垣安洋とOrquesta Nudge!Nudge!「リズム・アンサンブル・ワークショップ」

ちなみに、イベント当日に会場を彩る「大風呂敷」も「プロジェクトFUKUSHIMA!」によるワークショップを通じて作られるもので、一般の方が持ち寄った布を縫い合わせるというものです。

取材チームは、大友良英さんのワークショップに参加してきました! 今回はその様子をお伝えします。

100人以上が集合! ワークショップスタート

本番前日の2017年10月14日(土)、渋谷にあるRed Bull Studios Tokyoで行われたワークショップ。会場に入ると、100名近い参加者ですでににぎわっていました。
参加条件は「持ち運びながら演奏ができる音の出るもの」を持って行くことだけ。楽器はもちろん、そうでなくてもOKで、年齢や国籍の制限もありません。

子供連れの家族から年配の方まで幅広い人たちが集い、ウォーミングアップをしたり、居合わせた人同士でおしゃべりをしたりと思い思いに過ごしています。

そして14:00になり、大友良英さんが登場!

201709-1014_ensembles_sh5_0476

201709-1014_ensembles_sh5_0480

まずはゆるりとしたトークで参加者たちとコミュニケーション。「20代の人〜?」「還暦すぎてるよ、って人〜?」と呼びかけたり、去年参加した人を見つけて「久しぶりだね!」と話しかけたり。
和やかな雰囲気のなか、ワークショップがスタートしました。

201709-1014_ensembles_sh5_0487

201709-1014_ensembles_sh5_0503

大友さんの「指信号」で即興演奏

このワークショップの魅力は、楽器ができる人も、そうでない人も一緒に楽しめるところ。楽譜にはないアドリブも取り入れられます。
そこで最初は、大友さんの指の形によって演奏パターンを変える練習が行われました。たとえば、人差し指を立てたら短く音を出す、全部の指を立てたら音を伸ばす、親指と人差し指は指された人が音を出す……などなど。
音を通してみんなで遊ぶような雰囲気で、笑い声も混じりつつ練習は続いていきます。

201709-1014_ensembles_sh5_0510

201709-1014_ensembles_sh5_0513

201709-1014_ensembles_sh5_0514
筆者もトランペットで参加しました!

201709-1014_ensembles_sh5_0519

大友さんに代わって男の子が指示出しを体験してみる場面も。100人以上が出す音をコントロールするのはよほど気持ちがよかったらしく、予想よりも長く続きました(笑)

あの名曲も。みんなで曲を演奏してみる

休憩のあとは、いよいよ曲の練習。参加者に大友さんの手書きの楽譜が配られました。
今回演奏するのは、「あまちゃん」のオープニングテーマや『悲しくてやりきれない』など4曲です。

201709-1014_ensembles_sh5_0477

楽譜といってもパート譜ではなく、コードが書かれた共通のメロディー譜。
大友さんと共に100名以上の参加者をサポートしてくれる10名ほどのプロのプレイヤーが伴奏部分を演奏し、一般参加者はメロディー部分やコードに合わせた音を奏でるスタイルです。
楽譜が読めない人ももちろん大丈夫。大友さんが「ここはドとミのどっちかを出して〜」「高めの音ならだいたいなじむから、フィーリングで!(笑)」など、指示をくれるので、演奏レベルに関係なく楽しめるんです。

201709-1014_ensembles_sh5_0554

201709-1014_ensembles_sh5_0557

201709-1014_ensembles_sh5_0583

参加者たちが持ち寄った楽器は、管楽器やギターのほか、鍵盤ハーモニカ、リコーダー、民族楽器、音の出るおもちゃ、太鼓代わりにした鍋、空きカンなど実にさまざま。
いろんな音色が混じり合い、ひとつになって、スタジオに心地よく響きます。

201709-1014_ensembles_sh5_0560
こちらはなんと、マトリョーシカ型のテルミン「マトリョミン」!

201709-1014_ensembles_sh5_0525

201709-1014_ensembles_sh5_0638

曲の途中にアドリブを挟み込んだり、大友さんも一緒になって楽器を弾いたりと、自由な合奏は続いていきます。

201709-1014_ensembles_sh5_0602

201709-1014_ensembles_sh5_0607

201709-1014_ensembles_sh5_0615

201709-1014_ensembles_sh5_0625

こうして4時間にわたるワークショップが終了。参加者たちはすっかり打ち解け合い、「明日もよろしくね」と声を掛け合ったりしていました。

型にはまらない演奏スタイルは、音楽の楽しさの原点に立ち返らせてくれました。ワークショップは本番でうまく演奏するための練習ではなく、みんなでそれを共有するための時間だったのだと思います。

本番当日の様子は、後日公開予定。楽しみにしていてください!


アンサンブルズ東京 ワークショップ

  • 日程:2017年9月16日(土)、17日(日)、23日(土・祝)、24日(日)、27日(水)、28日(木)、30日(土)、10月7日(土)、8日(日)、13日(金)、14日(土)
  • 会場:Red Bull Studios Tokyo、株式会社三陽商会 九段ファーストプレイスビル1F、GOOD DESIGN Marunouchi
  • 主催:アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)、アンサンブルズ東京実行委員会【ピースリーマネジメント有限会社、特定非営利活動法人大丸有エリアマネジメント協会、株式会社文化放送】
  • 助成・協力:東京都
  • 後援:港区
  • 協力:株式会社三陽商会、東京タワー、公益財団法人日本デザイン振興会、レッドブル・スタジオ東京
  • アンサンブルズ東京 ワークショップ:https://www.artscouncil-tokyo.jp/ja/events/20958/

撮影:藤田慎一郎
取材・文:平林理奈

最近の更新記事

月別アーカイブ

2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2012