ライブラリー

アーツカウンシル東京ブログ

アーツカウンシル東京のスタッフや外部ライターなど様々な視点から、多様な事業を展開しているアーツカウンシル東京の姿をお届けします。

ACT取材ノート

東京都内各所でアーツカウンシル東京が展開する美術や音楽、演劇、伝統文化、地域アートプロジェクト、シンポジウムなど様々なプログラムのレポートをお届けします。

2019/01/11

国内最大級のストリートダンスイベント「Shibuya StreetDance Week 2018」

2018年11月25日(日)、「Shibuya StreetDance Week 2018」のメインイベントが開催されました。
Shibuya StreetDance Week(SSDW)は、ストリートダンサーの聖地である渋谷から、新しい芸術文化としての「ストリートダンス」の魅力を発信するフェスティバル。2015年から毎年開催され、今年で4回目を迎えました。

代々木公園の野外ステージとその周辺のイベント広場を舞台に、同時多発的に繰り広げられたのは、「表現者(ダンサー)」「参加者(オーディエンス)」「舞台(ステージ)」をつなぐさまざまなプログラム。過去最高の約29,000人が来場した1日の様子をレポートします。

BLUE STAGE(野外ステージ)でのSHOW CASE

SSDW 2018のアンバサダーであるFISHBOYさん(RADIOFISH)と、昨年のアンバサダーのKENZOさん(DA PUMP)のオープニングトークからイベントは開幕。
続いて、渋谷を拠点として活動するダンサーがパフォーマンスを披露しました。


KENZOさん、FISHBOYさん、MCを務めるIMAGINEさん

QueenMeやAlaventa、GANMIらプロに加えて、東京ビジュアルアーツやavex Dream Teamなど様々なチームが次々登場しました。子供から大人まで年齢もさまざま、1日を通して華やかな衣装に身を包んだダンサーたちが会場を盛り上げました。


SANTA、Miyu、JUMPEIによるダンスチーム、「Alaventa」。国内外の世界大会で数々の優勝経験をもちます


日本から世界に“エンターテインメント”を発信すべく結成された19人のダンスクルー 「GANMI」

BATTLE PARK

イベント広場では、総勢168名が参加するジャンル別ダンスバトルが開催されました。まず「HIPHOP」「POP」「LOCK」「FREESTYLE」の4ジャンル別にソロオーディションがあり、それを突破した32名が本戦へ進出。本戦は、当日即席でつくったジャンル混合のチームで戦うトーナメントです。


バトルが行われているフィールドを取り囲むように、たくさんの観客が集まっていました

まずはジャンル別のソロオーディションからスタート。
経験や年齢の制限はなく、子供も大人も交じって一人ずつ順番に技を披露します。オーディエンスからは常に歓声が上がり、大いに盛り上がりました。

本戦では、対決チームが向かい合って並び、音楽に合わせてひとりずつ前に出てダンスを披露します。
相手チームを煽り合う白熱したダンスバトル。パフォーマンスしている人だけではなく、後ろに並ぶ仲間も、名前を呼んだり声援を送ったりしてアシストします。
チームのメンバーはほとんどが初対面。それでも、ダンスを通してすっかり打ち解けているのが感じられました。
そのレベルの高さに審査員のプロダンサーたちもオーディエンスも引き込まれ、優勝チームが決まった瞬間、会場から大きな拍手が送られました。

LECTURE SPOT

ダンス初心者でも気軽に参加できる青空ダンス教室は、プロダンサーによる無料レクチャー。1時間のなかで、簡単な振り付けを覚えて踊ってみよう!というプログラムです。
このとき行われていたのは、JAZZ HIPHOP & POPのレクチャー。講師はプロダンサーのKITEさんと振付師のMAIKOさんです。


約100名の参加者たちに振り付けをレクチャーするKITEさん

初めてダンスを踊る親子も、ダンス経験のある中高生たちも一緒になって踊ります。参加者たちはみんな真剣そのもの。丁寧なレクチャーのおかげで、一見難しく見える振り付けもあっという間にマスターしていきます。
最後にオーディエンスに向けて覚えたてのダンスを披露したときの、参加者たちの満足そうな笑顔が印象的でした。


大人顔負けのちびっ子ダンサーも堂々と踊ります!

SSDW CONTEST

野外ステージでは、高校ダンス部によるコンテストも行われました。
練習を積んできた成果を出し切ろうと、各校全力のパフォーマンスを繰り広げます。


プロダンサーである審査員のみなさん。真剣なまなざしでステージを見つめます

それぞれにオリジナリティあふれるステージを披露した19組。どの組も生き生きとした笑顔で、高校生とは思えないクオリティの高さでした。

パフォーマンスのあとは、緊張の結果発表! 上位3チームの学校名が順番に読み上げられ、メンバーたちが驚きと喜びの混じった表情でステージに上がります。


3位の清瀬高等学校(東京都)


2位の東葉高等学校(千葉県)

見事に優勝したのは、千葉敬愛高等学校(千葉県)です。泣きながら喜ぶ姿に、会場中が感動に包まれました。


1位の千葉敬愛高等学校

DANCE WITH music

野外ステージでSSDWのフィナーレを飾ったのは、“HIPHOPエンターテインメント集団”、Beat Buddy Boi。彼らが手がけたSSDW 2018のテーマソング「Beautiful Monday」の振り付けを覚えて会場のみんなで踊るオープンプログラムです。
事前にYoutubeで振り付け動画が公開されていたので、この日のために練習してきた人も。


Beat Buddy Boiによる迫力のパフォーマンスで会場のボルテージはさらにアップ!

この日行われた各プログラムの出演者や、BATTLE PARKとSSDW CONTESTの優勝チームもステージに加わり大団円。会場がダンスでひとつになりました。

こうして大盛況のまま幕を閉じたShibuya StreetDance Week 2018。ストリートダンスという芸術文化が、これからますます幅広い人たちに広がっていくことを期待しています。


Shibuya StreetDance Week 2018

撮影:鈴木穣蔵
取材・文:平林理奈

最近の更新記事

月別アーカイブ

2024
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2012