ライブラリー

アーツカウンシル東京ブログ

アーツカウンシル東京のスタッフや外部ライターなど様々な視点から、多様な事業を展開しているアーツカウンシル東京の姿をお届けします。

ACT取材ノート

東京都内各所でアーツカウンシル東京が展開する美術、音楽、演劇、伝統文化、地域アートプロジェクトなど様々なプログラムを外部ライターが取材し、現場の様子をお届けする取材日記です。

2019/07/31

みんなで新しい東京の音頭をつくろう! 「アンサンブルズ東京 2019」プレイベント

2015年から開催されている「アンサンブルズ東京」は、音楽家・大友良英さんのディレクションのもと、みんなでつくりあげる音楽祭。事前ワークショップを経て、イベント当日は一般参加者とプロのアーティストが一緒にステージに上がります。

今年の開催日は8月24日(土)。昨年に続いて東京タワーで行われ、大友良英スペシャルビッグバンド、芳垣安洋と Orquesta Nudge! Nudge!、元・珍しいキノコ舞踊団の伊藤千枝子さんらが参加します。

今年、新しく行われるのが、大友さんによる新しい東京の音頭の制作です。
7月9日(火)、アンサンブルズ東京のプレイベントとして、一般参加者とこの音頭の歌詞をつくるワークショップが行われました。

会場のGOOD DESIGN Marunouchiに集まったのは、老若男女さまざまな約60名です。
大友さんが登場し、今後もずっと残る音頭にしたいこと、つくった音頭はアンサンブルズ東京のイベント当日、水前寺清子さんが歌ってくれる(!)ことを話し始めます。


ワークショップの会場には、昨年、アンサンブルズ東京の会場を彩った「大風呂敷」が。東日本大震災後に始まったプロジェクトFUKUSHIMA!による事前ワークショップで、参加者が持ち寄った布や各地から集めた布をみんなで縫い合わせたものです。

いよいよ音頭の歌詞づくりがスタート。
東京から連想される言葉、おのおのが東京という街に抱いているイメージなど、歌詞に入れたいキーワードやフレーズを自由に紙に書き、壁に貼っていくことになりました。
ポイントは、普遍的な言葉にすること。一時的なものではなく、「100年後も歌い継がれる音頭」を目指すためです。

真剣な表情でペンを走らせる参加者たち。
案の数に制限はなく、書いた人から手を挙げて紙をスタッフに渡し、貼っていきます。
みるみるうちに言葉で埋まっていく壁。「貼る場所が足りない!」という事態になるほど、予想よりもたくさん集まりました。

十人十色、まさに個性的な言葉たちを前に、「どうしよう、いっぱいあるから読み上げるのも大変だし……みんなで見てみようか」と大友さん。
参加者たちが貼り出された紙の前に集まり、気になったものを自由に言っていきます。

「これ、すごくおもしろい」「綺麗な言葉だから入れたいです」などなど、参加者たちが次々に言葉をピックアップ。
盛り上がる会場に「ひとりずつ言って!(笑)」と大友さんが呼びかける場面もありました。
挙がったものはホワイトボードに書かれていきます。

ここからは、さらに追加したほうがいいキーワードをみんなであれこれと考えます。
「山手線」が挙がっていたことから、参加者から「東京といえば張り巡らされた鉄道網。ほかの有名な路線名も入れたほうがいい」という意見が出たり、大友さんからは「音頭には地名や名物が入ってることが多い」というコメントが。
それを受けて、「銀座」「渋谷」「人形焼」「江戸前寿司」といったキーワードを挙げていくなど、イメージを膨らませながらアイデアを出し合います。

続いて大友さんが提案したのは、東京の未来を感じさせるフレーズを入れること。
未来の東京をどんな街にしたいかを考えることになりました。

参加者から「リニアモーターカー」「AI」などのキーワードが出るなか、大友さんが「平成まではテクノロジーの発展が願われていたけれど、これからの時代で本当に求められるのはモノじゃなくて、もっと価値観みたいなことかもしれない」とひと言。たとえば坂本九の「上を向いて歩こう」のように、時代を超えて誰もが共感できるような気持ちを歌うべきなのではないか、と続けました。

「いろんな人が認め合って共存する」「誰もひとりぼっちにならない」など音頭全体に宿すメッセージの方向性を考えますが、ここで惜しくも時間切れ。
まだまだ話し足りない人も多かったため、ワークショップ後の3日間、メールで意見を募集することになりました。
参加者から寄せられたたくさんの意見はこのあと大友さんが取りまとめ、1曲の音頭に仕上げることとなります。

8月に行われる事前ワークショップのひとつには、大友良英スペシャルビッグバンドによる音頭を演奏するための「音頭囃子方ワークショップ」も。
そしてアンサンブルズ東京のイベント当日、来場者も一緒に歌って踊り、この新しい東京の音頭は完成します。

いよいよスタートした今年のアンサンブルズ東京。
各アーティストの事前ワークショップの参加者募集も行っていますので、ぜひチェックしてみてください。


アンサンブルズ東京プレイベント「大友良英 新しい東京の音頭をつくるワークショップ」

  • 日程:2019年7月9日(火)
  • 会場:GOOD DESIGN Marunouchi(東京都千代田区丸の内3-4-1 新国際ビル1F)
  • 主催:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京、アンサンブルズ東京実行委員会【P3 art and environment、特定非営利活動法人大丸有エリアマネジメント協会、株式会社文化放送】
  • イベントページ:https://www.artscouncil-tokyo.jp/ja/events/36510/
    ※事前ワークショップの参加者募集についてはこちら
    ※アンサンブルズ東京当日についてはこちら

撮影:鈴木穣蔵
取材・文:平林理奈

最近の更新記事

月別アーカイブ

2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2012