アーツカウンシル東京の事業

  • 申込受付中

2021年度 トライアル事業
未来の踊りのためのプログラム 参加者募集

アーツカウンシル東京では、舞踊芸術のクリエイティビティを促進するために、参加者が自身の活動を深く見つめ直し、より活発な取り組みを展開していくための場づくりをトライアル事業として実施します。

近年の舞踊芸術では、音楽・演劇・美術・映像などの分野と横断的に協働し、多様な切り口による創作が行われています。今回のプログラムでは、分野を問わず広く舞踊芸術に関わる人材を募ります。

本プログラムは、多様な分野から講師を招き、舞踊芸術に対する新たな視点を発見し、見識を広げる「座学」と、塚原悠也さん(アーティスト/contact Gonzo)、川口隆夫さん(ダンサー・パフォーマー)をメンターに迎え、受講者自身の持ち込む創作のアイデアを実験的に練り上げていく「ラボラトリー」の二つのプログラムを通じて、舞踊芸術の将来的な在り方を見据えた思考と実践を両輪で深めていくことを目指します。
当事業を活かし、自身の活動をより発展させていこうという意欲のある方からのご応募お待ちしています。

Aコース:座学

芸術諸分野から講師を招き、舞踊芸術に新しい視点をもたらすジャンルを横断した講義や、舞踊作品における独創的な試みの過去の事例紹介などを通じて、舞踊芸術の可能性を多角的に探ります。
募集人数
20名程度
対象
芸術分野を問わず、芸術文化に関わる活動歴を3年以上有している振付家、ダンサー、パフォーマー、演出家、俳優、美術家、音楽家、映像作家、ドラマトゥルク、制作者、プロデューサー、研究者、批評家、など。
日程
2021年12月~2022年1月(全7回、平日19:00~21:30、質疑応答の時間を含め2時間半を予定)
会場
アーツカウンシル東京(東京都千代田区九段北4-1-28 九段ファーストプレイス8階)
※新型コロナウイルス感染拡大の状況によっては、オンライン配信に変更する場合があります。


■第1回「ダンスと動物」 2021年12月3日(金)
[講師コメント]
例えばカラスの鳴き声に耳をそばだてる。その首の動きに目を奪われる。動物の動きや声に惹きつけられるとき、何が起きているのだろうか。ヒトに向けられているのではない異種の姿や響きに、なぜ動かされるのだろうか。そのことと踊りはどう関わるだろうか。ダンスの場所と定義を拡張しつつ、具体的な事例を通して考えたい。
講師:平倉圭(芸術学研究者)

1977年生。東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。博士(学際情報学)。横浜国立大学大学院都市イノベーション研究院Y-GSC准教授。芸術制作における物体化された思考の働きを研究している。最近はダンス研究を少しずつ。著書に『かたちは思考する―芸術制作の分析』(東京大学出版会、2019年)、『ゴダール的方法』(インスクリプト、第二回表象文化論学会賞受賞)ほか。作品に《ピカソ他を分解する(部分的に遮蔽された)》(レクチャー・パフォーマンス、2015年)ほか。

■第2回「九段下ダンス教室~グルーヴ再考」 2021年12月13日(月)
[講師コメント]
やっぱ「グルーヴ」っしょ? と思う、結局のところ。ダンスであることの「要件」は(それがバレエであろうとストリートダンスだろうが、コンテンポラリーダンスであろうが)グルーヴ。と、BTSやTXTを見ながら思うコロナ禍の2021年。そういうわけで、今回は色んなダンスを皆さんと一緒に見ながら、改めて「グルーヴ」のことだけを考えてみようと思います。
講師:桜井圭介(音楽家・ダンス批評)

吾妻橋ダンスクロッシング主宰、三鷹SCOOL共同代表。ダンスに関する著書に『西麻布ダンス教室 舞踊鑑賞の手引き』『ダンシング・オールナイト グルーヴィーな奴らを探せ!』(ともに、いとうせいこう・押切伸一との共著)。
ゲスト:塚原悠也(アーティスト/contact Gonzo)

■第3回「ほんとのことは稽古で溶けて消えて、作品になります。それを「搾取」と呼びます。」 2021年12月17日(金)
[講師コメント]
舞台作品はひとりでは作れません。出演者、スタッフ、劇場の人、プロデューサー、お客さん、いろんな「他者」との関わりのなかで完成します。そこでの「責任」を負うことは危険を伴います。覚悟がいります。相手もそうです。akakilikeの作品づくりのことを、佐々木敦さんのご視点を手掛かりにお話ししたいと思います。
講師:倉田翠(演出家)

1987年生まれ。京都造形芸術大学卒業。3歳よりクラシックバレエ、モダンバレエを始める。京都を中心に、演出家・振付家・ダンサーとして活動。作品ごとに自身や他者と向かい合い、そこに生じる事象を舞台構造を使ってフィクションとして立ち上がらせることで「ダンス」の可能性を探求している。2016年より、倉田翠とテクニカルスタッフのみの団体、akakilike(アカキライク)の主宰を務め、アクターとスタッフが対等な立ち位置で作品に関わる事を目指し活動している。セゾン文化財団セゾン・フェローI。
ゲスト:佐々木敦(思考家・著述家)

音楽レーベルHEADZ主宰。SCOOLを吾妻橋ダンスクロッシングと共同でプロデュース。文学ムック「ことばと」(書肆侃侃房)編集長。映画美学校言語表現コース「ことばの学校」主任講師。30年以上に渡り、芸術文化の諸分野に携わる。著書多数。2020年4月号の「新潮」に初の小説「半睡」を発表。

■第4回「世界の先っぽにいるという感覚」 2022年1月7日(金)
[講師コメント]
美術大学の工芸科にいながらパフォーマンスを始めた理由、ダムタイプとの出会い、美術の展示と劇場の違い、コラボレーションについてなど、自作を中心に紹介しながら、これまで試みてきたことをお話しします。
講師:高嶺格(美術家・演出家)

多摩美術大学・彫刻学科教授。1968 年鹿児島生まれ、京都市立芸術大学・岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー(IAMAS)卒。パフォーマンス、ビデオ、インスタレーションなどジャンルを横断した表現を世界各地で行っている。主な個展に、イギリスを含む4つの美術館を巡回した回顧展「とおくてよくみえない」(2011)、震災以降の状況をダイレクトに扱った「高嶺格のクールジャパン」(水戸芸術館、2012)、視覚障碍者に案内されながら巡る「大きな休息」(せんだいメディアテーク、2008)など。

■第5回「舞踏への応答」 2022年1月14日(金)
[講師コメント]
舞踏の幽霊が巷を徘徊している。実像と虚像、交錯するイメージが焙り出す「舞踏」のようなもの。VRの中でいまだに踊り続けるアバターの土方巽は、なんてアグリーなんだろう。
パラパラ漫画で踊って見せる大野一雄をカワイイという女子学生達。半世紀以上にわたって舞踏が問いかけていることとは何か? 果たして、舞踏の次に来るべきものとは?
講師:國吉和子(舞踊研究・評論)
photo: Hiroshi Nakamura
早稲田大学、明治学院大学等、非常勤講師。「やめまひの会」(土方巽研究)主宰。主著に『夢の衣裳、記憶の壺――舞踊とモダニズム』(新書館、2002)、編著に『見ることの距離――ダンスの軌跡1962~1996』市川雅著(新書館、2000)、主な論考に「『病める舞姫』試論――そして絶望的な憧憬」(『土方巽――言葉と身体をめぐって――』京都造形芸術大学・舞台芸術センター企画・編集、角川学芸出版、2011)、「暗黒舞踏登場前夜――戦後日本のモダンダンスと大野一雄」(『大野一雄・舞踏と生命』岡本章編、思潮社、2012)、「大野慶人のレクチャー・パフォーマンス《命の姿》について」(『老いと踊り』中島那奈子・外山紀久子編著、勁草書房、2019)など。
ゲスト:川口隆夫(ダンサー・パフォーマー)

■第6回「言語に拠らない思考とはどういうものか」 2022年1月27日(木)
[講師コメント]
肉体を持つ存在である人間は言語だけで思考しているわけではないが、多くの表現者・批評家はそこがわかってない。だから、美術・音楽・ダンスを前にして、「説明してくれ」と言ったりする。すべてはたったいま見ている・聴いている表現が語っている。言語に拠らない思考がどういうものか、〈言葉を信じない小説家〉である私が、対面でしかできないやり方で伝えます。
講師:保坂和志(小説家)

1956年生まれ。早稲田大学卒業。1990年「プレーソング」でデビュー。1993年「草の上の朝食」で野間文芸新人賞、1995年「この人の閾」で芥川賞、1997年「季節の記憶」で谷崎潤一郎賞、2013年「未明の闘争」で野間文芸賞、2018年「ハレルヤ」所収の「こことよそ」で川端康成文学賞をそれぞれ受賞。他の著書に「カンバセイション・ピース」「小説の自由」「遠い触覚」「試行錯誤に漂う」など。日常の風景に哲学的思索を重ね合わせる独特の作風で知られる。現在は〈小説的思考塾〉を定期的に開催している。

■第7回「古典芸能[山姥]を巡る考察」―女性芸能者とジェンダーについて 2022年1月31日(月)
[講師コメント]
古事記に記されている女性神、イザナミという概念から派生し、年月を経て変換されていったものが山姥と考えられています。パワフルな女性像は、そのパワーゆえに忌み嫌われ、同時に恐れられる存在として、日本の古典芸能の歴史において、女性芸能者の在り方についても影響をあたえてきました。山姥を題材にした現在制作中の作品『shuffleyamamba』に至った経緯とクリエーションプロセス、そして、ジェンダーについての考察を、現代作家の視点から共有します。
講師:余越保子(演出家・舞踊家・映像作家)
photo: Miana JUN
京都在住。1996よりN.Y.を拠点に振付家として活動、2015年に京都に拠点を移す。ベッシー賞・最優秀作品賞を2003年と2006年に受賞。グッゲンハイム・フェローシップ、NY市芸術家フェローシップ、ファウンデーションフォーコンテンポラリーアワード、クリエィティブキャピタルなど受賞多数。 コンテンポラリーダンスと伝統芸能の国際共同舞台作品を海外にて多数発表。現在京都で制作中の能楽「山姥」をベースにしたコンテンポラリーダンス作品「shuffleyamamba: 山姥は熊を夢見る」は、今年12月に上演を予定。

Bコース:座学&ラボラトリー ※座学の内容はAコースと共通です。

・ラボラトリーの参加者は、塚原悠也さん、川口隆夫さんのどちらかを自身のメンターとして選択し、2グループに分かれて実施します。
・参加者は各自の創作のアイデアを持ち込み、メンターによるファシリテートのもと試演とディスカッションを繰り返します。
・作品の完成形を求めるのではなく、自身の創作手法を問い直す機会とし、日々、アグレッシブな実験と発見にチャレンジするプロセスに重点を置いた取り組みです。
・クリエーションのコンセプトを深めると共に、どのようにアウトプットに結び付けていけるか、メンターや他の参加者と共に、客観性・批評性を伴った視点で探求していきます。
・最終日には舞踊関係者(劇場・財団等の舞踊担当者、制作者など)を対象に、ラボラトリーでの取り組みをショーイングする機会を設けます。
募集人数
6組(個人、または10名以下のグループ。)
対象
芸術分野を問わず、芸術文化に関わる公開活動の実績が3回以上ある振付家、ダンサー、パフォーマー、演出家、俳優、美術家、音楽家、映像作家、ドラマトゥルク、など。
日程
座学:2021年12月~2022年1月(Aコースと共通)
ラボラトリー:2022年1月~2月(全10日間、全日程参加必須)

会場
東京芸術劇場 リハーサルルーム(東京都豊島区西池袋1-8-1)


グループI メンター:塚原悠也(アーティスト/contact Gonzoメンバー)
photo: Lieko Shiga
とにかく既存の前提を全て疑い、それを楽しむ人と協働出来る事を願っています。これが意外と難しい。あらゆる発想の実現の可能性を試し、話し合いたいです。何が芸術で何がダンスなのか、他者に判断させず自分たちの未来を作りましょう。出来る限りお手伝いします。

「KYOTO EXPERIMENT」共同ディレクター。関西学院大学文学部美学専攻修士課程修了後、NPO法人ダンスボックスのボランティア、運営スタッフを経て、アーティストとして2006年パフォーマンス集団「contact Gonzo」の活動を開始。2020年演劇作品『プラータナー:憑依のポートレート』におけるセノグラフィと振付に対し「読売演劇大賞」スタッフ賞、2020年度「京都市芸術新人賞」を受賞。

グループII メンター:川口隆夫(ダンサー・パフォーマー)
photo: Hiroki Obara
いつも思うのですが、みんないったいどうやって作品を着想し生み出しているんだろうかと。道なき道を踏み分けて暗中模索、思わぬ拾い物もあるけれど、解は向こうからやってきはしない。その昔、ダンスを始めたばかりで膝や肩や鼻で円を描くだけの作品を制作中、W.フォーサイス初来日でWS<点が線になり面になり立体になる>を見学して思わず駆け寄り「僕も同じこと考えてやってます」と握手。ここ十年は<魂の踊り>と言われる故・大野一雄のダンスをビデオで見て完コピを試みる。はたしてオリジナリティはどこにあるのか。いったいみなさんがどんなふうに<未来の踊り>を生み出そうとしているのかを喉から手が出るほど知りたいです。

1996年よりパフォーマンスグループ「ダムタイプ」に参加。2000年よりソロ活動を開始し、演劇・ダンス・映像・美術をまたいでパフォーマンスの幅広い可能性を追求する。2008年より私的パフォーマンスシリーズ『a perfect life』を展開し、2013年に第5回「恵比寿映像祭」に参加。近年は舞踏に関するパフォーマンス作品、2012年『ザ・シック・ダンサー』(田辺知美と共に)、2013年『大野一雄について』を発表。後者はニューヨークの「ベッシー賞」にノミネートされ、2018年にはパリ市立劇場でも上演された。


【クリエーションのためのリハーサル室の提供】
参加者自身の創作のアイデアをラボラトリーに持ち込むために、各組で行うクリエーションの場所として、上記ラボラトリー実施日、2月7日(月)から12日(土)まで、及び2月15日(火)から21日(月)までの期間、東京芸術劇場のリハーサルルームを無料で提供します。限られた期間ではありますが、毎日朝から晩まで集中して創作に取り組める環境を整えていきたいと思いますので、稽古場を自由に使えるこの機会を、フル活用していただければと思います。

東京芸術劇場リハーサルルーム使用申込書(Excel)に希望日時を記入し申し込んでください。
※各参加団体の希望を調整して決定しますので、希望に沿えない場合があります。
※各リハーサルルームの広さ等については以下URLを参照してください。
https://www.geigeki.jp/rent/others/rehearsal_room.html

受講料、その他条件など

受講料
無料

その他
本事業への参加およびクリエーションに対する謝金、クリエーションに関わる経費、交通費等の支給はありません。

※座学・ラボラトリーの内容は変更になる場合があります。

応募資格

下記の全てに該当すること。

  1. 本プログラムの趣旨を理解し、積極的かつ主体的に取り組む意欲があること。
  2. 他者とのコミュニケーションに前向きに参加し、自らの創造活動の発展に取り組む姿勢があること。
  3. 今後、舞踊芸術の発展や革新に向けて長期的に活動を展開する意欲があること。 
  4. 原則として全日程に参加できること。※やむを得ない事情で欠席する場合は、応募時に欠席月日と理由を明記すること。
  5. 事業終了後のアーカイブ作成にあたりインタビューの撮影やレポート作成に協力できること。また、インタビュー動画やレポートをアーツカウンシル東京のウェブサイト等で、一般に公開することを承諾すること。
  6. 新型コロナウイルス感染拡大により、座学をオンライン配信で実施する場合に備え、マイク・ウェブカメラ搭載のパソコン、Wi-Fiなどのネット通信環境で受講できること。

応募について

応募書類
各コースの応募用紙に必要事項を記入してください。
Aコース:座学【応募用紙(Word)】
Bコース:座学&ラボラトリー【応募用紙(Word)】
※Bコースの選考結果が選外になった場合でも、[Aコース:座学]のみの参加を希望する場合は、[Aコース:座学]の応募も別途行ってください。(重複応募可能)
※応募の際に受領した個人情報については、公益財団法人東京都歴史文化財団のプライバシーポリシーに基づいて本選考及び本事業の実施に必要な範囲内でアーツカウンシル東京が利用することを予めご了承ください。
※本応募用紙の記載内容は、座学講師及びメンター等と共有する場合がある旨を予めご了承ください(本事業の参加者となられた方の資料に限ります)。

応募方法
Eメールの件名を「応募:未来の踊りのためのプログラム」とし、下記宛に送信してください。
mirainoodori@alfalfalfa.net

募集期間
2021年9月1日(水)~10月1日(金)17:00まで

選考について

選考のプロセス及び方法
アーツカウンシル東京が定める選考委員会による書類審査

選考結果の通知・発表
選考結果は、採否にかかわらず2021年10月14日(木)頃までに、Eメールにて申込代表者本人に通知します。なお、選考結果については電話等による問合せには応じません。また、アーツカウンシル東京の事業紹介ページにて参加者の一覧を掲載することを予めご了承ください。

お問い合わせ

未来の踊りのためのプログラム事務局(特定非営利活動法人アルファルファ)
電話:080-4670-4520(平日10:00~18:00)
Eメール:mirainoodori@alfalfalfa.net

開催場所

アーツカウンシル東京、東京芸術劇場

チラシ

  • ※チラシに記載の座学(第5回)の日程が1月13日(木)から1月14日(金)に変更になりました
    ※チラシに記載の座学(第5回)の日程が1月13日(木)から1月14日(金)に変更になりました

    .PDF (7.9 MB)

    .PNG (6.6 MB)

クレジット

主催
公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京