東京アートポイント計画通信
東京アートポイント計画は、地域社会を担うNPOとアートプロジェクトを共催することで、無数の「アートポイント」を生み出そうという取り組み。現場レポートやコラムをお届けします。
2019/07/30
“中間支援”、夏の企て。―Artpoint Letterより
東京アートポイント計画では、毎月1回メールニュース「Artpoint Letter」を配信しています。
2019年7月号のメールニュースより、プログラムオフィサー・大内伸輔の記事をご紹介します。
こんにちは。
はて、今年の夏は暑いのか、寒いのか。
毎号の巻頭のひとことを書かせていただいています、プログラムオフィサーの大内です。先月号は「梅雨が明けたら。」でした。
久しぶりにやってきた梅雨らしい梅雨。夏になったらTARLの東京プロジェクトスタディもはじまるし、夏休み企画のプログラム(新しい対話のためのプラクティス)もあるし、秋に向かって仕込み(2019年度TERACCO(テラッコ)募集※)もする。暑さとともに現場がわさわさしだすころです。
では、“現場の裏側”を預かり中間支援を担う、私たちプログラムオフィサーの夏はというと。
4月からの3か月を振り返り、下半期の設計を見直すころ。来年度の計画を練り上げ、ステークホルダーに向けたプレゼンテーションをつくるころ。あわせて狂騒の2020の翌年、日常に帰った2021年にどうあるべきか、を話すころ、でもあります。
7月14日に参加したファンタジア!ファンタジア!「ラーニング・ラボ #04 加納土『そこは誰が帰る場所?』」にて。対話の場をつくることの重要性を再確認。
どうあるべきか、のヒントは現場から得ています。
たとえば、NPOとのイベント企画会議を閉じる直前の、なにげない雑談の中に本音(=取り組むべき課題)が宿っています。
「組織運営って、みんなどうやってるんですかね……」
NPOメンバーがぽろりとこぼしたコメントから考えたポイントはふたつ。
活動基盤を整えることを目指す東京アートポイント計画では、「イベントができる」はもとより「チーム(=組織運営)が整う」ことが重要です。改めて対話を重ねるべきトピックスが見えてきました。
もうひとつは、「みんなどうやってるんですかね」。組織運営の形はひとつではありません。千差万別なあり方に向き合うためには、さまざまなNPOが出会い対話する場を作ったらいいんじゃないか。それぞれの課題や工夫を持ち寄るなかで、次の一手が見つかるかもしれない。
こういうときこそ、私たちの本業である「中間支援」の仕組みの出番です。
東京アートポイント計画では現在、目的もタイプも異なるNPOとの9つの共催事業が同時に走っています。社会と向き合う中で相談できる仲間がいることは、大きな強みになるはず。1年生から10年生まで、それぞれの間に立って互いの必要なことを接続する。
では、各プロジェクトが対話する機会をどうつくるか。帰りの電車の中で下半期のプログラムを企てたりしています。
そうして蝉が鳴いたら、また次を企てます。
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