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アーツカウンシル東京ブログ

アーツカウンシル東京のスタッフや外部ライターなど様々な視点から、多様な事業を展開しているアーツカウンシル東京の姿をお届けします。

東京アートポイント計画通信

東京アートポイント計画は、地域社会を担うNPOとアートプロジェクトを共催することで、無数の「アートポイント」を生み出そうという取り組み。現場レポートやコラムをお届けします。

2020/04/27

今回もいろいろな顔が集まりました。-2019年度の刊行物ご紹介-

アーツカウンシル東京が展開する「東京アートポイント計画」、そしてそれと連動して行われる「Tokyo Art Research Lab」、「Art Support Tohoku-Tokyo」の各事業では、毎年様々な冊子や刊行物を制作しています。
取り組みをまとめたドキュメントブックであったり、プロジェクトを展開する中で蓄積されたハウツーをまとめた冊子であったり、毎年お馴染みになっているジャーナルであったり…今年も個性豊かな顔ぶれとなりました。

2019年度に制作した冊子などを、そのなかに記されたことばとともにご紹介していきます。

■TERATOTERA DOCUMENT 2019


▲これまでのドキュメントとともに。

“ひたすら孤独になって断絶が起きていくことに、どうにかしてあらがえないかと考えたときに、コレクティブがすごく輝いて見えたんです。”

JR中央線の高円寺・吉祥寺・国分寺という“3つの寺”を繋ぐ周辺地域で展開しているアートプロジェクトTERATOTERA(テラトテラ)。
TERATOTERAのドキュメントは、編集会議からテキストの執筆まで、企画の中心を担うボランティアスタッフ「TERACCO」や「TERACCO」から発展し発足した「Teraccollective」メンバーが中心になって作られています。今回のドキュメントでも、漫画風にプロジェクトを記録してみるなど、TERACCOの皆さんの創意工夫が感じられるものとなりました。

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■ファンファンパック!!2019

“ありあわせのもので生まれる工夫は墨東エリアの魅力を理解する一歩かもしれない。ここは生き方がかたちになったまちだから。”

それまで当たり前だと思っていた考えを解きほぐす“対話” を生み出し、地域の文化資源の活用から“学びの場” を創出するプロジェクト「ファンタジア!ファンタジア!―生き方がかたちになったまち―」(通称ファンファン)。2018年度・2019年度の活動の中で生まれた“学び“や”対話“を追体験できるように、ハウツー本やマップ、記録写真をポストカード風に印刷したもの、などにまとめました。
効率よりも、対話を生み出す余白を大事にしているファンファン。ドキュメント制作にあたっても、ロゴのシルクスクリーン印刷からパッキングまで、事務局が手作業で楽しく行いました。

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■ラジオ下神白 あのときあのまちの音楽からいまここへ 2017 ー2019


“「表現」が持ち上げてくれる「想像力」を養うことは、すなわち「わかろうとし続けること」を諦めないことではないだろうか。”

2017年から、福島県いわき市にある「福島県復興公営住宅・下神白団地」で始まったプロジェクト「ラジオ下神白」。3年間、プロジェクトメンバーが団地に通っては住民の方にお話を伺い、その方の思い出とともに、その当時の馴染み深い音楽をラジオ風のCDとしてお届けしてきました。今回のドキュメントブックでは、住民の方々の語りをテキスト化し、かつ、復興団地を取り巻く環境や社会の変化(世帯数のデータほか)とともにまとめました。

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■つながる湾の軌跡 2013ー2020 アーカイブプロジェクト

“自分で釣ったハゼが仙台雑煮のダシという食文化につながるのが面白い”

宮城県松島湾を舞台に展開している「つながる湾プロジェクト」。東日本大震災後、もともと地元で活動していたメンバーと、東京都の被災地支援事業チームが出会ったことをきっかけに、2013年にスタートし、アーティストや参加者を含め、この地域に関わるさまざまな人と対話と実践を繰り返しながら進んできました。
震災から10年目を迎えるにあたり、これまでに辿ってきた軌跡を振り返るポスターを制作しました。片方の面ではプログラムの変遷を、もう片方の面からはメンバー一人ひとりの視点の変遷を辿ることができます。

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■松島湾の遺跡図鑑/松島湾の遺跡地図

“彼らにとって雨が「恵み」であったとするなら、これは歓迎のサインかもしれないとも思った。”

宮城県松島湾を舞台に展開している「つながる湾プロジェクト」が発行する、毎年お馴染み、ポケットサイズの図鑑シリーズ。「ハゼ図鑑」「牡蠣図鑑」「船図鑑」の次は、「遺跡図鑑」です。多くの史跡が残るこのエリア。図鑑の作成とともに、実際にスポットを巡れる地図も作成しました。

「遺跡図鑑」はこちら
「遺跡地図」はこちら

■FIELD RECORDING vol.03 特集:経験を受け渡す
■FIELD RECORDING vol.04 特集:出来事を重ねる

“僕たち人間は、くり返さないと気づけないところがあるように思いますね。”

2017年創刊の「変わりゆく震災後の東北のいまと、その先にふれる」ジャーナルです。毎号サイズやかたちなど、デザインを変えている本ジャーナルですが、2019年度は、デザインを揃えて一挙に2号発行。vol.03では、現在と過去、異なる土地を行き来しながら、経験の継承について考え、vol.04では、東北のいまに、ほかの厄災の出来事を重ねてみました。

FIELD RECORDING vol.03 特集:経験を受け渡す 詳細はこちら
FIELD RECORDING vol.04 特集:出来事を重ねる 詳細はこちら

■続・東京でつくるということ わたしとアートプロジェクトとの距離を記述する

“手渡されることで、ことばはそれを書いたひとだけのものではなくなり、関係性のなかで生き始める。”

“東京で何かを「つくる」としたら”という投げかけのもと、ナビゲーターが参加者とともにチームをつくり、スタディ(勉強、調査、研究、試作)を重ねる「東京プロジェクトスタディ」。スタディ1「続・東京でつくるということ」では、参加者一人ひとりが「東京でつくる」を巡るテーマを決め、参加者同士でフィードバックや対話を重ねながら、一年をかけて一本のエッセイを書き上げました。最後にそれらを「エッセイ集」としてまとめました。
それぞれのエッセイの冒頭には、ナビゲーターである劇作家の石神夏希から、一人ひとりへのまなざしが添えられています。

続・東京でつくるということ わたしとアートプロジェクトとの距離を記述する
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▲2019年度に作成したリーフレットや冊子など、大集合。

今回ご紹介した冊子をはじめ、これまでの刊行物は、Tokyo Art Research Lab ウェブサイト「図書室」ページにて、PDFデータを公開しております。
今後も随時図書室ページを更新してまいりますので、ぜひ覗いてみてください。

また、在庫があるものは郵送でのお届け(※)も行っておりますので、ご興味のある方はぜひお申し込みください。
※着払い・送料はご負担ください。

*東京アートポイント計画からのご案内

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