近年、障害者芸術に関する法整備が進むなど、アートが持つ包摂性に着目した活動への関心や需要が高まっています。その一方で、多くの実践現場では「社会包摂につながるアート活動」にどのように向き合うべきなのか、どのようにしたらより質の高い内容が実施できるのか、今なお模索しています。そこで、東京文化会館では音楽やダンスなどのパフォーミングアーツに焦点をあてながら「社会包摂につながるアート活動」を実践する上で、理解しておきたい事柄を整理するためのレクチャーやスキルアップ・トレーニングを実施いたします。
このトレーニングでは、英国で先駆的な活動を展開しているボーンマス交響楽団より音楽家を講師に迎えます。ボーンマス交響楽団は、社会的ハンディキャップをもった様々なコミュニティ、多世代コミュニティとともに地域に根ざした活動をしており、その取組みは高い評価を受けています。特に障害をもったプロフェッショナル・アーティストによる音楽プロジェクト「BSO Resound」はBBC Promsに出演するなど世界中で注目を集めています。ボーンマス交響楽団の楽員が、これまでの事例とともに苦労や経験、ノウハウ、そしてより質の高い社会包摂的なアート活動を展開を目指すための秘訣を共有します。
アウトリーチコンサートなどで、10~15分程度で取り入れられるようなインタラクティブなアクティビティを実施してみませんか。そのための具体的な方法やスキルを学びます。
日時:11月24日(日)11:00~16:30
会場:東京文化会館 大リハーサル室
定員:15名程度
料金:受講無料
講師:
ヒュー・ナンキヴィル(作曲・ピアノ/英国ボーンマス交響楽団アソシエイト・ミュージシャン)
エドワード・ハケット(打楽器/英国ボーンマス交響楽団)
エマ・ウェルトン(ヴァイオリン/英国ボーンマス交響楽団)
多様な参加者が主役になれる即興的な音楽づくり、その場づくりについて実践的に学びます。たとえば、参加者が何気なく発した音楽的断片から歌やメロディを作ってみようとしたときに、どんな方法があるのでしょうか。2日目は高齢者または障害者を含む多様な参加者を対象にしたワークショップに参加し、実践的な経験を積みます。ワークショップ終了後には、全員で振り返り、講師とともに経験や気づきを共有します。
日時・会場:
11月25日(月)13:00~17:00 Route Books(東京都台東区東上野4丁目)
11月26日(火)10:30~16:00 東京文化会館 リハーサル室および都内社会福祉施設(予定)
定員:15名程度
料金:受講無料
講師:
ヒュー・ナンキヴィル(作曲・ピアノ/英国ボーンマス交響楽団アソシエイト・ミュージシャン)
エドワード・ハケット(打楽器/英国ボーンマス交響楽団)
エマ・ウェルトン(ヴァイオリン/英国ボーンマス交響楽団)
ボーンマス交響楽団の多彩な地域プログラムの取組み事例から、クラシック音楽の活動における多様性、平等性、アクセシビリティについて考えます。
日時:11月26日(火)18:00~20:00
会場:東京文化会館 大会議室(4階)
定員:50名程度
料金:聴講無料
登壇者:ベン・ジェニングス(英国ボーンマス交響楽団パーティシペイト・プログラム・マネージャー) 他
聞き手:中村美亜(芸術社会学/九州大学大学院芸術工学研究院 准教授)
社会包摂につながるアート活動に関心のある音楽家、ワークショップ・リーダー、オーケストラ楽団員、音大生、アーティスト、企画制作者、文化関係者など
※このプログラムは、プロの音楽家または音楽ファシリテーター等として活動としている方を想定して、構成されております。クラシック音楽の専門的な内容になりますので、ご注意ください。
こちらのPeatix申込フォームよりお申込みください。
【注意事項】
※英語で行われますが、日本語で参加できます(日本語通訳有)。
※プログラムBについては、プログラムの構成上、11月26日のみのご参加はご遠慮ください。
※記録のための撮影を行います。撮影した写真・動画は東京文化会館の報告書や広報物、SNS等で使用されます。予めご了承ください。
※やむを得ない事情により、内容等が変更になる場合がございますので、予めご了承ください。
東京文化会館 事業係
TEL:03-3828-2111(代表)