新年のご挨拶
皆さまは、新しい年をどのようにお迎えでしょうか。
昨年は、予定していた事業や取組が、中止、延期、または実施方法の変更を余儀なくされました。新型コロナウイルスの感染が世界的に拡大し、アーティストなどが海外から日本に来ることができず、代替措置を執ったものもありました。
多くの方々に、ご不便と不自由をおかけしました。
舞台公演や美術鑑賞、ワークショップなどを以前と同じようには行うことができない環境で、新たな試みや工夫が生まれてきました。異なる場所にいる出演者が一緒に活動する、テクノロジーを駆使して新しい創作表現を行う、芸術文化に関わりが少なかった人や事業者が参加協力するなど、これまで意識しなかった創作方式が実現しています。会場に出向くことができなかった人、言葉や認識の壁を感じていた人が芸術文化に近づきやすくなるなどの効果をうかがうことができます。
芸術文化は、社会が直面している困難な状況や制約の中から生まれる表現活動であることが、改めて明らかになっています。
東京2020オリンピック・パラリンピックの開催延期に伴い、東京文化プログラム「Tokyo Tokyo FESTIVAL」は期間を1年延長しました。「THE FUTURE IS ART」のもとに、東京の芸術文化を広く知ってもらうプログラム展開をしています。文化プログラムは、感染症の影響によって閉塞感に満ちている社会を開放して、都市の発展可能性を考える契機とする使命を担うこととなります。
アーツカウンシル東京は、芸術文化が持つ力を発揮できるよう、関係団体と協力してまいります。
今年も一層のご理解とご協力をお願いします。
アーツカウンシル東京
機構長 三好勝則
機構長 三好勝則