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行ってみた!!

美術、音楽、演劇、伝統文化、地域アートプロジェクトなど幅広いジャンルでプログラムを展開する東京文化発信プロジェクト。そこでは様々な出来事が起こり、多くの人々が関わっています。 外部ライターの吉岡が文プロの現場を見て歩き、聞いてレポートするシリーズ「今日は○▲□▼に行ってみた!」

2014/07/11

【Museum Start あいうえの】子供たちのミュージアムデビューを応援する教育プログラム (前編)「100年後にも残したい宝物を探しに行こう」

美術、音楽、演劇、伝統文化、地域アートプロジェクトなど幅広いジャンルでプログラムを展開する東京文化発信プロジェクト。そこでは様々な出来事が起こり、多くの人々が関わっています。 外部ライターの吉岡が文プロの現場を見て歩き、聞いてレポートするシリーズ「今日は○▲□▼に行ってみた!」

今回は【Museum Start あいうえの】の「あいうえの学校:あいうえのものがたり」のプログラムに行ってきました!

この事業は、子供たちの“ミュージアム・デビュー”を応援するプログラム。上野公園にあるミュージアム・大学と行政・市民が連携して、はじめてミュージアムに訪れる子供たちの体験が豊かになるように個人向け、学校向けに、休日や放課後、長期休み、授業の一貫としてプログラムを展開しています。

今回参加した「あいうえのものがたり」は、小学4年生~中学3年生を対象にした鑑賞プログラムなのですが、特徴的なのは、ミュージアムへの冒険をキーワードに、様々な仕掛けが用意されているところです。

■冒険のテーマは「100年後にも残したい宝物を探しに行こう」

6月15日(日)。梅雨で毎日雨が続いていましたが、この日は気持ちのよい晴れの日。
10名の子供たちが東京都美術館のアートスタディルームに集合しました。この日の冒険先は国立西洋美術館。モネやゴッホなどの作品が展示される常設展を鑑賞します。


マップを見ながら今日の冒険先の場所をチェック。上野公園エリアには、恩賜上野動物園や、国立科学博物館、東京藝術大学、東京文化会館など、徒歩圏内にたくさんの文化施設が集まっています。東京都美術館学芸員の稲庭彩和子さんから、まずは子供たちへ活動内容の説明。

「今日は国立西洋美術館に100年後にも残したい宝物を探しに行きましょう!」

稲庭さんが子供たちに伝えたこの言葉には、ミュージアムの役割を理解し、ミュージアムが大切に所蔵している作品や文化財を100年後という自分が生きる時間軸を超えて、後世に継承していく社会的な責任感を持った人間に育ってもらいたいという思いが込められています。


お話を聞いた後、早速国立西洋美術館へ。
首にまいた「あいうえの」のロゴマークのついたバンダナが冒険仲間の目印です。子供たちの鑑賞をナビゲートするのは、東京都美術館と東京藝術大学が連携して行う「とびらプロジェクト」で活動する一般の市民からなるアート・コミュニケーター「とびラー」の皆さん。

AチームとBチームに分かれて、グループワークが始まりました。私はAチームの皆さんについて行きました。


「いろんな発見がたくさん見つかりそうな絵を探してきてね」


Aチームが選んだのは、モネが1916年に描いた《睡蓮》。

子供たちからはこんな発見が出てきました。

「水面に緑が映ってる」「オーロラが映ってるみたいにも見えるよ」
「朝に描かれた絵かな? 夕方かも?」
「輪郭がはっきりと描かれていない絵」
「近くで見るとぐちゃぐちゃしてる。遠くでみると、違って見えて、お花に見える」
「大きな筆で描いていそう。そのあとで、細い筆で描いてるんじゃないかな」

絵の描かれた場所、時間帯、描いた手順を想像する子供、着眼点は様々。


「横から見ると絵が浮いてるように見えるよ」
みんなで対話をしながら鑑賞することで、新しい発見が次々と見つかっていきました。

■発見を友達に伝えよう

次のステップは、この発見をBチームのみんなに伝えること。気がついたことをシートに書いていきます。
「どんな順番で伝えるといいかな?」と作戦会議です。

そして、Bチームのみんながやってきました。
紹介タイムがスタート!


まずは選んだ作品を紙で隠して、発見したことを伝えてどのような作品なのか想像してもらいます。うまく伝わったかな?

次はBチームからの発表。Bチームはどんな絵を選んだのでしょうか?


「カラフル」「海がきれい」「休憩している人が描かれている」……

紹介タイムのあと、Bチームが選んだ絵を探しにいきました。
彼らが選んだのは、ポール・シニャックが1901年から1902年にかけて描いた《サン=トロペの港》。

■100年後にも残したい作品についてまとめる、冒険の書「ビビハドトカダブック」をつくろう

チームに分かれてのグループワークで、発見のウォーミングアップができたところで今度は、一人ずつわかれて、自分が宝物として残したい作品を選ぶ時間。「発見」は、忘れないように調査シートにメモ。

この後は、アートスタディールームに帰っていよいよ「ビビハドトカダブック」づくりです。

これがビビハドトカダブック。

このノートには、ミュージアムを楽しむヒントが各館ごとに書かれていたり、入場チケットをスクラップしたり、見てきた作品についての発見をかいたり自由に使うことができるページが用意されています。

「あいうえのものがたり」では、作品鑑賞の後、自分の言葉やイラストを用いながら、今日の活動を記録するノートづくりを行っています。

それでは次回は、「ビビハドトカダブック」づくりの様子を紹介します!

〜つづく〜

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