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アーツカウンシル東京のスタッフや外部ライターなど様々な視点から、多様な事業を展開しているアーツカウンシル東京の姿をお届けします。

現場に行ってみた!! 宮本篇

東京文化発信プロジェクトが行う様々なプログラムにライターの宮本が出向き、現場からお伝えします。アート、音楽、舞台、地域プロジェクト etc… 文化は会議室ではなく、現場で生まれている!

2015/03/06

【Music Weeks in TOKYO 2014】 ポルトガル「カーザ・ダ・ムジカ」発 最先端の音楽教育プログラムで音楽の楽しさを知る

ポルトガルの音楽施設「カーザ・ダ・ムジカ」によるミュージック・エデュケーション・プログラムに行ってきました!これは、東京文化発信プロジェクトの一環として、世界的な音楽都市・東京でこそ可能な音楽文化の活性化、創造力の向上を目指し、「参加性」と「創造性」を柱とした様々な事業を展開する音楽フェスティバル「Music Weeks in TOKYO 2014」のプログラムのひとつ。

東京文化会館では、世界でも最先端の質の高い音楽教育プログラムを実施しているポルトガルの音楽専門施設「カーザ・ダ・ムジカ」との国際連携事業として、2013年に独自のミュージック・エデュケーション・プログラムを立ち上げました。ワークショップを制作・開催するだけではなく、ワークショップ・リーダーの育成を行うなど、新たなミュージック・エデュケーション・プログラムの可能性を感じられるものとして注目を集めています。

最先端のミュージック・エデュケーション・プログラムがどんなものか体感すべく、2月7日(土)に文京シビックセンター 多目的室で行われたカーザ・ダ・ムジ カオリジナルワークショップの「ミッション・イン・ポッシブル」に行ってきました。ワークショップのミッションは「2人の秘密捜査官と一緒に、家の中で音の出るモノを探せ!」。会場には家の中をイメージした4つのゾーンが用意され、移動しながらそれぞれのゾーンで音を出し、参加者全員で音楽を作っていきます。

開始時間、スーツにサングラスをかけ捜査官に扮したワークショップ・リーダーが参加者の待つ廊下に突如登場。「ボスから指令が出ている!」と、開始を待っていた参加者を早速室内に招きいれます。一体何がはじまるの!?と戸惑う参加者。そこへ、ボスから捜査官に指令の電話が。

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ミッション1 「新聞で音楽を作れ」
最初のミッションは「新聞で音楽を作れ」。ミッションの説明があったあと、捜査員が参加者全員に新聞を配布。捜査官の身振り手振りにあわせ、新聞を揺さぶったり、叩いてみたり、開いたり閉じたりしながら音を出します。静かな室内に響く新聞の音。そこに、足踏みと手拍子、更には声も投入!するとどうでしょう。

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「(シャカシャカ)ダ、ダ、ダダ ダダ ダダ(シャカシャカ)チャララ~チャララ~」

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これぞまさにミッション・イン・ポッシブル!なんて喜んだのも束の間、ボスから指令の電話が。今日のミッションはまだまだあるようです。

ミッション2 「リビングルームで音楽を作れ」
次はリビングルーム。リビングにあるもので音作り。昔ながらの黒電話のダイヤル音。ライトのスイッチ音、掃除機やアイロンをかける音、雑誌を開く音、綺麗な花を見て思わずこぼれる感嘆の声、クシャミ。何気ない動作で出る音や思わず飛び出す言葉も、立派な音楽の一部。普段は意識することのない日常に溢れる“音”がなんだかとても素敵に聞こえる不思議。

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子供達の緊張もだいぶほぐれ、音を楽しんでいる様子が伝わってきます。
音が重なり、盛り上がってきたところで、再びボスから電話が!

ミッション 3 「キッチンで音楽を作れ」
次のミッションは「キッチンで音楽を作れ!」。キッチンに置かれた道具の中からそれぞれ好きなものを選び、音作りスタート!鍋、フライパン、量り、ポット、パスタの入った瓶、ジューサー(!)。身近にあるどんなものでも音を楽しむ道具になります。

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ミッション 4 「お風呂場で音楽を作れ」
続いての制作現場はお風呂場。隣にはトイレもあるようです。デッキブラシ、ラバーカップ、ドライヤー、お風呂に浮かぶアヒルちゃん。トイレの”あんな音”までまざりあって音楽が出来あがる。

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4つのミッションをこなしてきた参加者の元に、再びボスから電話が!どうやら参加者の中に犯人がいるようです。
犯人の疑いのある人物が取調室で取り調べを受けます。

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取り調べなのに何だかとても楽しそうです。

ここで捜査官二人のフライト時間がせまり、ワークショップは終了!
ワークショップでありながら、ミュージカルを見ているような今までにない感覚で楽しめるプログラムでした。

「カーザ・ダ・ムジカ」のワークショップに参加した後には、ワークショップ・リーダー育成プログラムの受講生が制作したオリジナル・ワークショップにも参加しました。
「音楽旅館 和樂」をテーマに、着物姿の旅館の女将と音楽忍者が、旅館や日本文化を取り入れたワークショップを展開。音楽のリズムに合わせ”シュッシュッ”と声を出し手裏剣の動作を加えていく「忍者修行体験」。三線のリズムに合わせ体を揺らし、声を重ねていく「うちな~のうた」。そろばんを使い九九のリズムに合わせながら手拍子や足拍子で音楽を作る「三十囃子」。最後は、やぐらの周りを和樂にあわせ掛け声を出し踊り歩く「和樂音頭」。参加した小学生から大人まで、みんなで楽しく音作りを楽しみました。

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「忍者修行体験」のひとこま。手裏剣を投げる動作に「シュッシュッ」と声を加えていきます。

音楽は芸術であると同時に、人の心に豊かさをもたらす、言葉なくとも国境を越えることも出来る素晴らしい産物です。教科書と向き合うだけでは育むことの来ない感情表現や体験こそ、グローバル社会を目指す日本にとってとても重要なことなのではないでしょうか。「音楽」は、”音”を”楽しむ”と書く。音楽の根本を改めて実感することの出来た素晴らしいミュージック・エデュケーション・プログラムでした。ぜひ多くの人に体感してもらいたいこのプログラム。ワークショップ開催は未定ですが、来年度も7月と10月にワークショップ・リーダー育成プログラムが開催されるとのこと。興味のある方はぜひ参加してみてはいかがでしょうか。

Music Weeks in TOKYO 2014 ミュージック・エデュケーション・プログラム
国際連携事業~カーザ・ダ・ムジカ~
2015年2月7日(土) 文京シビックセンター 多目的室
プログラム「ミッション・イン・ポッシブル」
http://www.artscouncil-tokyo.jp/ja/events/2779/

( Photo: Mino Inoue )

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