現場に行ってみた!! 宮本篇
東京文化発信プロジェクトが行う様々なプログラムにライターの宮本が出向き、現場からお伝えします。アート、音楽、舞台、地域プロジェクト etc… 文化は会議室ではなく、現場で生まれている!
2014/12/11
あいうえの学校(個人向けプログラム)「のびのびゆったりワークショップ」
上野公園にある9つの文化施設が子供たちのミュージアム・デビューを応援するプロジェクト「Museum Start あいうえの」。その中の個人向けプログラム「のびのびゆったりワークショップ」が11月23日(日)東京都美術館 交流棟2階アートスタディルームで行われました。
「のびのびゆったりワークショップ」の参加者は、障害のある子供を含む小学生21名。障害のある子供もない子供も、美術館という学びの場を通じてまじわることで、新たな価値観が生まれます。
「色の森をつくろう」をテーマに、同じメンバーで全6回プログラムを行います。プログラムは2時間、屋外活動や鑑賞と創作活動がセットで行われます。上野公園を舞台に手や体を動かし、ゆっくりとアートに触れ、制限なく表現することを体感します。第5回目のこの日は、屋外での「パラバルーン遊び」と室内での「マスキングアート」を行いました。
まずは美術館の外へ飛び出し「パラバルーン遊び」。太陽を浴びながら、心も体もほぐしていきます。
参加している子供たち一人ひとりに、アート・コミュニケータ(通称:とびラー)がマンツーマンで寄り添い、子供たちの表現をサポートします。「とびラー」は、東京都美術館と東京藝術大学の連携事業「とびらプロジェクト」に所属するアート・コミュニケータ。(近々、来年度のとびらー募集が始まるとのこと。気になる方はこちらから。)
心も体もほぐしたあとは、アートスタディルームに戻り、「マスキングアート」活動。
先生のお話を聞いた後、早速造形にとりかかります。
まずは1人で小さな作品作り。道具は、マスキングテープ、絵の具、シール、ペン。
好きなものを好きなように使い、自由に表現していきます。
1人での創作の後は、みんなで大きな作品を作ります。
ローラーなどを使って大きな絵を描きます。
小さい紙に入りきらなかった、子供たちの思いがのびのびと表現されていきます。
出来上がった作品は、平面で見るだけではなく、天井につるし、下から見てみます。
ペンライトで照らして、作品を見てみます。
平面で見るだけではなく、天井に吊るしてみてみることで、物の見方はひとつではなく、様々な見方、見え方があることを実感することが出来ます。普段の生活の中では制限されてしまいがちな子供たちの自由な表現を、抑えることなくサポートする。自由な発想を生み出すには、このような機会はとても重要なものだと感じました。
プログラム最終回では、これまでに作成したアートを展示し「色の森」を完成させ、保護者と一緒に鑑賞するそうです。どんな作品が出来上がるのか、楽しみですね!
「Museum Start あいうえの」ではほかにもたくさんのプログラムを行っています。
気になる方はぜひこちらもチェックしてみてください。
http://museum-start.jp/
■ Museum Start あいうえの ■
あいうえの学校(個人向けプログラム)「のびのびゆったりワークショップ」
2014年9月28日、10月12日・26日、11月9日・23日、12月7日 <全6回>
活動拠点 : 東京都美術館 交流棟2階アートスタディルーム
講師 : 杉山貴洋(白梅学園大学 こども学部 発達臨床学科 准教授)
主催 : 東京都、東京都美術館・東京文化発信プロジェクト室(公益財団法人東京都歴史文化財団)、東京藝術大学