文化事業には時間が必要です。土地のことを知る。人と人との関係を築く。いろんな方法を試す。そうして、ゆっくりと醸成される価値があります。とはいえ、そこに至るまでの道のりは、ひとつひとつの実践の積み重ね。いまの活動を実現するためには、これから起こることを含めて、さまざまな人と「ことば」を介して実践の意義を共有していくことが求められます。
2009年に始動した「東京アートポイント計画」は都内の47のNPOとともに38のアートプロジェクトを展開し、2018年に10年目を迎えました。プロジェクトの立ち上げから複数年をかけて、年間を通した持続可能な活動を支援すること。それぞれの活動には、アーツカウンシル東京の専門スタッフであるプログラムオフィサーが伴走し、個々の事業だけでなく、中間支援の仕組みづくりも行ってきました。
本レクチャーでは、東京アートポイント計画の10年の知見や試行錯誤から見えてきた「ことば」を参加者のみなさんに、ひらきます。ゲストをお招きすることで、他の実践と比較し、議論を深めることも試みます。これまでの実践を糧に、いま、そして、これからの文化事業を支え、動かすための「ことば」を探してみませんか。
※本レクチャーでは書籍『これからの文化を「10年単位」で語るために-東京アートポイント計画2009-2018』を使用します。本書はウェブサイトでのPDF公開と2,800円(税+送料)にてオンライン販売を行っています(会場でも販売予定)。ぜひ、お手元にご用意のうえ、ご参加ください!
第1回 徹底解説!東京アートポイント計画 ~ 中間支援の仕組みを分解する
東京アートポイント計画とは何か? アートプロジェクトの現場では何が起こっているのか? よりよい実践に繋げるために必要なこととは? これまでの実践から見えてきた、さまざまな「条件」を、約200冊のドキュメントも活用しながら、共有します。
スピーカー:大内伸輔(アーツカウンシル東京プログラムオフィサー)
第2回 文化政策の流れを比べてみる ~ 「10年単位」で起こること
文化事業の背景にある文化政策の流れを意識しながら、東京アートポイント計画の10年の歴史を読み解きます。そこから、他地域の文化政策の歩みと重ねてみることで時間をかけることで生まれる実践の可能性をディスカッションします。
ゲスト:鬼木和浩(横浜市文化観光局文化振興課 施設担当課長(主任調査員))
第3回 アーティストは何をつくっているのか?
アーティストは、一体、何をつくっているのでしょうか? 複数年の時間をかけることで現場では何が起こるのか? 新しい手法や未見の表現を扱う「創造」活動を軸に掲げる文化事業において、どのように「アート」を語っていけばよいのか? 実践の現場の風景から紐解きます。
ゲスト:アサダワタル(文化活動家)
ナビゲーター:佐藤李青(アーツカウンシル東京プログラムオフィサー)
アートプロジェクトの現場の担い手、もしくは関心のある方、文化事業に携わる行政や文化施設、財団等の職員の方
各回1,000円
各回30名(事前申込制)
こちらの申込フォームよりお申し込みください。
申込締切
第1回:2019年9月9日(月)18:00まで
第2回:2019年9月16日(月)18:00まで
第3回:2019年9月24日(火)18:00まで
※締切日前に定員に達した場合、受付を終了させていただく場合がございます。
※定員まで余裕がある場合に限り、当日参加を受け付けます。
公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京
事業推進室事業調整課事業調整係
TEL:03-6256-8435(平日10:00~18:00)
E-mail:tarl@artscouncil-tokyo.jp
第1回:2019年9月10日(火)18:30~21:00
第2回:2019年9月17日(火)18:30~21:00
第3回:2019年9月25日(水)18:30~21:00
アーツカウンシル東京ROOM302(東京都千代田区外神田6-11-14-302[3331 Arts Chiyoda 3F])