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東京アートポイント計画通信

東京アートポイント計画は、地域社会を担うNPOとアートプロジェクトを共催することで、無数の「アートポイント」を生み出そうという取り組み。現場レポートやコラムをお届けします。

2018/01/12

まったく違う分野に飛び込むー東京アートポイント計画POの仕事(2)中田一会

現在、アーツカウンシル東京では「東京アートポイント計画」などのアートプロジェクト関連事業を担当する職員「プログラムオフィサー(PO)」を募集しています。

▼職員の採用情報/応募方法について(2018年1月31日必着)
https://www.artscouncil-tokyo.jp/ja/news/24472/

東京アートポイント計画のプログラムオフィサーとはどういった職業で、どんな人に向いているのでしょうか? 仕事の具体的なイメージをお伝えするべく、PO歴1~3年目の若手プログラムオフィサーにインタビューしてみました。第2回は異分野から転職し、東京アートポイント計画の中でもコミュニケーション企画を中心に手がける中田一会をご紹介します。



担当する「リライトプロジェクト」の市民大学プログラム「Relight Committee」での一場面。中田は写真の左から5人目。(撮影:丸尾隆一)

プログラムオフィサー・中田一会(なかたかずえ)

▶PO歴|3年目(2015年~)
▶担当事業|東京アートポイント計画「リライトプロジェクト」、東京アートポイント計画事業全体のコミュニケーション・デザイン(「Artpoint Meeting」企画運営、メディア企画、SNS運営等)、Tokyo Art Research Lab研究・開発プログラム

Q. 前職は何をしていましたか?

出版社やデザイン会社など民間企業の広報・PR職です。特にデジタル媒体を使ったコンテンツの企画編集や、イベント等を通じたコミュニティ形成が得意でした。

Q. この仕事を選んだ理由は?

30代に入るのを機に、これまでの経験を他分野に展開してみたかったんです。
どうせならまったく違う分野に飛び込もうと、「公共の仕事」で「文化の仕事」で、生まれ故郷の「東京」を対象とした東京アートポイント計画事業の求人に応募しました。プロジェクトを実施する事業(東京アートポイント計画)と、そこから学びを展開する事業(Tokyo Art Research Lab)の2本柱で設計されている点が公共文化事業として面白いな、と、関心もあって。

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アーツカウンシル東京の人材育成事業「Tokyo Art Research Lab 思考と技術と対話の学校」。プログラムオフィサーがスクールマネージャーを務めたり、講座のコーディネートを担当することも。中田(写真右)は広報コミュニケーションテーマの企画を一部担当。

Q. 仕事のやりがい、喜びは?

事業の「仕組み」から手がけるられること、「社会と文化」に対して真摯な眼差しを持つ人々に出会えること。
わたしの場合は、他のPOのように現場経験がないので、中間支援職としては新しい方法を探さないといけません。それがNPOの広報戦略支援であったり、事業成果を可視化するメディアだったり、新しい出会いを生むイベントだったりします。何をやるべきかいちから考え、取り組める仕事は面白いですね。

Q. 仕事の悩み、困ったことは?

最初の悩みは「知識」でした。大学の専攻はアートマネジメントだったものの、就職後は専門的なインプットをしてこなかったので不安がありました。入ってみてわかったのは、アート以外にも文化政策やNPO経営、会計、関連法、連携する他分野に関することなど、さらに幅広い知識が必要なこと。同僚に教えてもらったり、情報共有しながら日々勉強しています。
また、公共の仕事なので、何をするにも細かな説明と手続きが必要ですし、立場の異なる人の間に立つので、いつも板挟み。忍耐強さと心の強さは必須アイテムです。……たまにくじけてますけど。


2016年から中田の発案でスタートしたイベントシリーズ「Artpoint Meeting」は、東京アートポイント計画の発信の場であり、出会いの場。POが”伴走”だけでなく直接言葉を発したり、運営に携わる機会を増やすのも目的のひとつ。

Q. よくある一日のスケジュールを教えてください

09:30 出勤、メールチェック。担当事業Aからの質問に答えたり、広報物の確認。
11:00 企画している発信イベントのデザイン打合せ。次回の内容や狙いなどを共有。
12:00 昼休み。
13:00 メールチェック、資料づくり。
14:00 東京アートポイント計画事業の10年間を振り返る本について、編集者と打合せ。
15:30 メンバーが執筆したコラム原稿を確認。ブラッシュアップの相談。
16:30 担当事業Bの事務局と定例会議。予算の使い方と、情報公開の方法について質問を受ける。
17:30 翌日のTokyo Art Research Lab広報講座の準備。。
18:15 退勤。

Q. プログラムオフィサーの仕事を一言で言うと?

「蝶番」みたいな仕事。扉を開くための小さなパーツ。でも大切なパーツでありたいと思います。

Q. どんな人が向いていると思いますか?

「可能性」に寄り添える愛情深い人。

Q. 最近「つくった」ものは?

トーク企画「Artpoint Meeting #04 -日常に還す-」(1月27日開催)。アートプロジェクトが対象とする「日常」ってなんだろう? そこに「文化」があることでいったい何が生まれるんだろう? ということを、改めて考えるための場を用意しています。自信作です。ぜひ。

Q. 応募を考えている人にメッセージを!

文化の仕事を続けてきて新しいキャリアを積みたい人はもちろん、異分野から挑戦してみたいという人も増えたらいいな、と思っています。ご応募お待ちしています!


「奥能登国際芸術祭2017」視察で同僚POの坂本(写真右)と。事業のためのリサーチやインプットの機会も設けられている。


*募集についての詳細

公益財団法人東京都歴史文化財団 常勤契約職員(主事級〔東京アートポイント計画事業担当〕)を募集します。

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