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ディスカッション4|物語から女性像をたどる 現在のイメージをとらえ直せるか

ジャンル:
  • アートプロジェクト ,
  • 講座・シンポジウム

物語から女性像をたどる 現在のイメージをとらえ直せるか

日々の生活を営む中で男女間に存在するルールやしきたり。それらを構成する曖昧なイメージの集積に、私たちは潜在的な影響を受けつつ生活しています。異性愛が前提とされていること、婚姻時に女性が姓を変更する割合が9割を超えること、労働を男性が、家事や育児を女性が主に担うというイメージがいまだ根強いこと。時にはイメージに合わせた振る舞いで、生活に不都合や不自由が生じる場合もあります。

翻って過去の日本は女性の視点から見て、どのような社会だったのでしょうか。
古典と呼ばれる作品には当時の風習や風俗、信仰や思想などが反映されています。長く語り継がれる中で、変化する女性像の造形や物語の変遷。それらを読み解くことで女性と社会の関係性が浮かび上がってきます。過去と現代、異なる時代を女性という視点から眺めた時に、現代を議論する新しい視点が得られるかもしれません。

今回のディスカッションでは、ゲストに日本中世文学を専門に研究され、物語絵と女性の関係性に関する著書もある日本文学研究者 恋田知子さんと、現代の女性の現状を題材に、そこに新たな解釈を付与する作品を発表されている美術家で俳優の遠藤麻衣さんのお二人をお招きし、過去と現在の物語を通して女性という視点から社会と個人の関係について考察します。

ゲストのお二人とのディスカッションを通して、現代の社会状況を異なる視点から捉え直し、イメージを更新する術としての物語の可能性について、皆さんとともに考えることが出来れば幸いです。

ゲスト

遠藤麻衣(俳優、美術家)
1984年、兵庫県生まれ。東京藝術大学美術研究科博士後期課程に在籍。フェミニストを用いた作品制作に近年取り組んでいる。自分の身体を用いて演じるメディアは演劇、レクチャーパフォーマンス、ミュージックビデオ、絵本など。結婚式作品「アイ・アム・ノット・フェミニスト!」(2017)では、婚姻契約という形式をとり、婚姻制度を遊びに転化することを試みた。主な発表に『コンテンポラリーへびんぽじゃじゃりの引退』(18)、『MOTアニュアル2016 キセイノセイキ』(16)、『ボクは神の子を妊娠した。』(15)、『アイ・アム・フェミニスト!』(15)。また、主な出演にsons wo:『シティⅢ』(17) 、二十二会『へんなうごきサイファー』(14~)、岡崎藝術座『イスラ!イスラ!イスラ!』(16) 、西尾佳織『透明な隣人 ~8 -エイト-によせて~』(14)、岸井大輔『始末をかく』(13~18)など。

恋田知子(日本文学研究者)
国文学研究資料館・准教授。博士(文学)。専門は日本中世文芸、寺院資料。著書に、『仏と女の室町 物語草子論』(笠間書院、2008年)、『異界へいざなう女 絵巻・奈良絵本をひもとく』(平凡社、2017年)がある。

モデレーター:村岡宏太(アーツカウンシル東京 プログラムオフィサー)

参加費

無料

定員

30名(事前申込制/先着順)

申込方法

こちらの申込フォームよりお申し込みください。

申込締切
2019年1月15日(火)18:00まで

※締切日前に定員に達した場合、受付を終了させていただく場合がございます。
※定員まで余裕がある場合に限り、当日参加を受け付けます。

お問い合わせ

アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)
事業推進室事業調整課事業調整係 TARL事務局
TEL:03-6256-8435(平日10:00~18:00)
E-mail:tarl@artscouncil-tokyo.jp

開催場所

アーツカウンシル東京ROOM302(東京都千代田区外神田6-11-14-302[3331 Arts Chiyoda 3F])

クレジット

主催
アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)