東京一年目のコロナ
高嶺 格
私は美術家であり、かつ美術大学で教える教員という立場である。ついでに言うと家庭を持つ夫兼父でもある。昨年3月末に秋田から東京へ越し、生活環境が大きく変わるとともに、新しい大学で教えはじめた。つまり日本でのコロナの感染拡大と同じタイミングで引越しをした。
コロナ禍で舞台をつくること
山口佳子
2021年1月9日、10日、江東区の豊洲文化センター シビックホールにて、ダンサーの動きのサンプリングによってコンテンポラリーダンスを創作する試み「アドバンスト・コレオグラフィ vol.2」(以下アドコレ)を開催した。
コロナ禍の映画産業
市山 尚三
コロナ感染は映画業界にも大きな衝撃を与えた。まず直接被害を被ったのは映画館である。4月16日の全国を対象とした緊急事態宣言を機に全国のほぼ全ての映画館が閉鎖された。スクリーンを観客が見つめるだけの映画館は演劇や音楽コンサートに比べると感染の危険性は少ないはずだが、同じ空間を感染者かもしれない他者と数時間をともにすることのリスクを考えると、この映画館閉鎖という措置はやむを得ないものだったと言える。
コロナ禍のカニかまぼこたちのために──表象文化論学会シンポジウム「コロナ禍の文化と表現」
門林 岳史
2020年8月7日、表象文化論学会オンライン研究フォーラム2020の一環として、シンポジウム「コロナ禍の文化と表現」を開催した。
共演者に伝染(うつ)さない?
宮城 聰
舞台芸術界、ライブエンターテイメント界、あるいはスポーツ界は、「いったいいつまでこの状態が続くんだろう」という不安と向き合いながらなんとか再開にこぎつけたわけですが、再開直後から次なる不安、つまり「中止の不安」と直面することになりました。