≪音楽分野≫
◆申請件数/( )内採択件数 : 総数22(8); 芸術創造活動16(7)、国際芸術交流5(0)、創造環境向上1(1)
◆採択率 : 36.4%
初めて申請を行なった団体が約7割をしめ、現代音楽のシリーズ公演や作曲家の個展、ジャズやポップス分野での国際文化交流、また日本の伝統楽器を用いた創造活動等、幅広い内容の申請がありました。審査にあたっては当プログラムの審査基準に加えて、事業の趣旨・目的に対して活動内容がよく練られているかにも着目しました。活動実績の豊富な団体については、当助成の基本方針である「各ステージにおける助成方針」に照らし、慎重に検討しました。
≪演劇分野≫
◆申請件数/( )内採択件数 : 総数54(20); 芸術創造活動40(12)、国際芸術交流12(7)、創造環境向上2(1)
◆採択率 : 37.0%
申請件数が昨年度第1期と比べ4割近く増加し、54件中23件が初めて申請を行なった団体でした。若手からベテランまで幅広いステージの団体から申請があり、海外の劇団や劇場との共同制作、民間の劇場による若手劇団支援や国際交流の企画、新たな創作の在り方の試行を通じて劇団員全体の成長を目指す公演、劇団の枠を越えた俳優のユニットによる意欲的な企画など、多様で意欲的な事業の申請が多数ありました。審査においては当助成プログラムの審査方針に照らして総合的に評価し、特に若手から中堅に位置づけられる団体によるチャレンジングな申請を中心に採択としました。
≪舞踊分野≫
◆申請件数/( )内採択件数 : 総数18(11); 芸術創造活動14(7)、国際芸術交流4(4)、創造環境向上0(0)
◆採択率 : 61.1%
コンテンポラリーダンス、現代サーカス、フラメンコ等のジャンルにおいて、次なるステップアップを目指す若手から中堅団体の公演活動や、路上生活経験者とのダンス活動、フェスティバル企画等、様々な活動の申請が多くありました。特に国際的な活動の申請では、今後の活動の発展が期待できる国際共同制作の活動が目立ちました。審査にあたっては各申請団体の活動実績や目標に注目しながら、舞踊芸術の新たな境地を切り開くような創造性溢れる意欲的な活動を評価しました。今後も、より多様で幅広いジャンルにおける活動の申請を期待しています。
≪美術・映像分野≫
◆申請件数/( )内採択件数 : 総数38(15); 芸術創造活動20(5)、国際芸術交流18(10)、創造環境向上0(0)
◆採択率 : 39.5%
初めて申請を行なった団体・個人が全体の8割以上を占め、当分野での申請件数が過去最多となりました。特に、若手から中堅を中心とした海外でのプロジェクトが目立ち、絵画・写真や陶芸、アニメーションやパフォーマンスなど表現方法が多岐に渡っています。審査においては、当助成プログラムの審査基準に照らして、事業の目的と企画内容の整合性及び実現性、また、事業の持つ影響力・普及力を総合的に判断しました。
≪伝統芸能分野≫
◆申請件数/( )内採択件数 : 総数22(12); 芸術創造活動20(12)、国際芸術交流2(0)、創造環境向上0(0)
◆採択率 : 54.5%
申請件数の約半数が初めて申請を行なう団体・個人からという傾向が、変わらずに続いています。申請種目は、箏曲、新内、長唄、邦楽囃子、創作邦楽、能楽、雅楽、日本舞踊、尺八、現代邦楽、落語、和太鼓、複合的な企画等、多岐にわたるものでした。若手実演家による意欲的で今後の飛躍につながる演奏会や、熟練・中堅の実演家や団体による後進の育成や子供向け普及活動や技芸の継承等、当分野の将来を意識した水準の高い事業が目立ちました。
≪複合・その他分野≫
◆申請件数/( )内採択件数 : 総数50(10); 芸術創造活動27(3)、国際芸術交流19(5)、創造環境向上4(2)
◆採択率 : 20.0%
複合分野(分野を特定できない芸術活動)は、今期50件の申請があり10件を採択としました。申請数は前年度と比較して増加傾向が見られますが、申請内容は、演劇、音楽、美術・映像、舞踊、伝統芸能のいずれにも該当しない事業はごく少数しか申請がなく、複数分野にまたがる事業での申請の場合でも、実質的にはいずれかの分野を中核とするものが増加しています。従来のジャンル区分を超えた新しい創造への挑戦が期待されます。