≪音楽分野≫
◆申請件数/( )内採択件数 : 総数23(7); 芸術創造活動11(6)、国際芸術交流11(1)、創造環境向上1(0)
◆採択率 : 30.4%
中小規模のコンサートホールで行うオペラ公演の申請が増加し、テキストの解釈や演出において創意を尽くした企画が目立ちました。西洋クラシック音楽以外にも、ジャズや民族音楽、伝統音楽等を横断する企画や、特定の楽器に着目した活動など幅広い内容の申請がありました。審査にあたっては当プログラムの審査基準である実現性、企画の独創性や当該分野への波及効果等を総合的に判断しています。活動実績の豊富な団体の活動や長期の継続的事業については、ガイドラインの「各ステージにおける助成方針」に照らし、慎重に検討しました。
≪演劇分野≫
◆申請件数/( )内採択件数 : 総数36(15); 芸術創造活動16(10)、国際芸術交流18(5)、創造環境向上2(0)
◆採択率 : 41.7%
演劇分野の申請件数は前年度第1期と比べて増加し、特に初めて申請をする団体が17件と全体の35%以上を占めました。若手の劇団による初の海外公演、海外のアーティストとの共同制作に取り組むもの、演劇における表現の拡張に挑戦して演劇の現代性を問い直そうとするもの、実験的な作品を産みだす新たな拠点を形成するためのシリーズ企画など、多様で意欲的な事業の申請が多数ありました。審査においては、当プログラムの審査基準に照らし合わせ総合的に評価し、特に若手から中堅に位置づけられる団体の新たな展開がみられる事業を中心に採択しました。
≪舞踊分野≫
◆申請件数/( )内採択件数 : 総数18(10); 芸術創造活動12(6)、国際芸術交流6(4)、創造環境向上0(0)
◆採択率 : 55.6%
コンテンポラリー・ダンスや舞踏等の公演活動に加え、多文化を背景にもった国際的な活動が増加傾向にあります。また、初めて申請する団体が申請件数の半数を超え、そのうち採択6件となるなど支援の層が広がったと言えます。審査においては、各申請団体の活動実績や目標に注目しながら、次のステップにつながるような独創性のある意欲的な活動を評価しました。今後も、より多様で幅広い活動の申請を期待します。
≪美術・映像分野≫
◆申請件数/( )内採択件数 : 総数23(8); 芸術創造活動8(3)、国際芸術交流12(5)、創造環境向上3(0)
◆採択率 : 34.8%
当助成プログラムのターゲットである若手から中堅にかけての団体と個人からの申請が多く、波及力が期待できる国際的な芸術交流活動や、異分野との協働や社会的なテーマを打ち出す事業等、独創性の高い申請がありました。審査においては、当助成プログラムの審査基準に照らし合わせ総合的に審査を行いました。
≪伝統芸能分野≫
◆申請件数/( )内採択件数 : 総数20(9); 芸術創造活動13(8)、国際芸術交流7(1)、創造環境向上0(0)
◆採択率 : 45.0%
伝統芸能分野では、申請件数の半数以上が初めて申請をする団体・個人という傾向が続いています。申請種目は、長唄、能楽、雅楽、能楽囃子、邦楽囃子、創作邦楽、日本舞踊、語り芸、落語、和太鼓や尺八等を含む複合的な企画等、今回も多岐にわたるものでした。活動内容から見ると、受け手の幅を広げることを目指した活動と、古典様式を活かした新しい創造活動の二つに大別され、中堅による意欲的な事業が目立ちました。
≪複合・その他分野≫
◆申請件数/( )内採択件数 : 総数38(5); 芸術創造活動21(2)、国際芸術交流14(2)、創造環境向上3(1)
◆採択率 : 13.1%
今期についても、分野を横断し公演や展示などに留まらないさまざまな観点や発想から企画された事業の申請がありました。審査においては、当助成プログラムの審査基準に照らし合わせ、各分野の観点なども加味し、総合的に審査を行いました。